地味に静かに過ごすのが当たり前。
結婚以来ずっとそうやって暮らしてきたからステイホーム週間などお手の物である。
連休初日、家内の朝は料理の仕込みからはじまった。
本場御幸森での売出しと同時、2本手に入ったテールが大鍋のなかグツグツと煮込まれた。
この滋養の塊が美味しく調理され子らに供される。
スープが仕上がるのと同時に冷凍し長男のもと送るのだ家内は言う。
二男についてはしばらく当分、食事の際に熱々のテールスープが加わることになる。
朝食は昨日と同様、家内特製のピビン麺。
二男と向かい合って食べクルマに乗って家を出た。
向かうは事務所。
この日、家内は家で掃除に励む。
昨日、ケルヒャーのスチームクリーナーが届いたばかり。
新たな武器を手に隅々まで家をきれいにし、格好の晴天、布団も干して家の快適が更に増す。
一方のわたしたちは終日事務所にこもる。
二男は課題に取り組み、わたしは読書に勤しむ。
振り返れば2年前。
朝から晩まで事務所にて長男が勉強するのに付き合った。
二男についてもそうするのが当たり前の話だろう。
休日を地味に静かに過ごす。
時間はゆっくり流れ、お金はかからず、家族それぞれが役目を果たし皆が皆ほんの少し前へと進む。
だから、地味に静かに心も満ちる。
これが標準形で、われら下々の民にとっては必須のあり方。
そしてこのスタイルは着実に子らに受け継がれ、彼らが派手でずぼらな者に出会わぬ限り更にまた次代へと受け継がれていく。
地味に静かの再生産は実に簡単なことのようである。