新型コロナの影響で様々な行事が中止になるなか、大阪星光同窓会報は例年どおりこの10月に全卒業生と在校生に配布される。
寄稿を求める連絡を7月初旬から始めている。
相手はみな星光生なので、例年どおり進捗は順調。
反応が鈍ければタイムラグが生じる。
そうなると焦れったい。
そんな不快を最近では「ラグい」というらしい。
星光ネットワークにおいては「ラグい」のラの字もない。
ボールを投げると、即座、返ってくる。
こちらの胸にちゃんと届くような、心こもった返球をもらえるので連絡係は役得と言えるだろう。
特筆は吹田市長。
後藤圭二市長は大阪星光21期。
原稿の締切は一ヶ月も先なのに、依頼した日の午後には、ピリリしまってユーモアあふれる原稿が送られてくる。
そのたび、さすが行政の長、さすがジャルジャルの父との感が強くなる。
その他、医師らで結成される医師の会、歯科医師の会、弁護士や会計士さんで作る士業の会、東京在住者がメンバーの東京会、そして、学校教職員らのグループから原稿を集める。
いずれも相手は仕事の練達。
連絡を入れた途端、後は流れに任せるだけ。
相手に運ばれるようにあれよあれよと話が進むので楽なことこの上ない。
サクサク快適。
仕事が楽しい。
そしてそれら定番に加えて毎年自選他薦を募ってOBからも原稿を寄せてもらう。
今年は新型コロナの影響により、平素とは全く異なる日常の時間が流れ続けた。
気づけばいつのまにか夏となり、第二波への懸念も含め秋以降も新型コロナ一色に染まる雲行きである。
星光は医学生も含めれば医師二千人を擁する。
ならば最前線に立つOB医師の声をぜひとも掲載すべきだろう。
そう要望した途端、執筆すべき適任者がたちまちのうち決まり、母校のためにと一肌脱いでもらえることになった。
そのほか、先ごろ見事再選を果たした島田智明河内長野市長にも寄稿を依頼した。
新型コロナ対策においてリーダーとして数々迅速的確な意思決定を行った。
地元民から伝え聞くそういった話を、本人の筆によりわたしたちは同窓会報にて目にすることになる。
そしてそれら数々の原稿を表紙が束ねる。
第9期の大先輩、宮後浩氏のパース絵が今年も巻頭を飾る。
三年前は胸にしんみりと迫る夕陽ヶ丘の夕日。
一昨年は賑やか華やぐ愛染まつり。
昨年は開発前の昔懐かしい阿倍野の風景。
さあ今年は?
聞けば昨日、宮後先輩が星光を訪れ幾枚も写真を撮って帰られたとのこと。
10月中旬。
封を開けばそこでまず表紙に目が釘付けになる。
初っ端から最後の吹田市長の言まで含め全てが地の塩、世の光。
星光生の星光生による星光生のための同窓会報が皆の手元に秋口届く。