予約が5時半だと聞いていたので5時過ぎには天満に降り立った。
天満に着いたことを告げるとすぐに家内から返信がきた。
時間は6時に変更、雲井窯を見てから天満に向かう、とのことだった。
仕方ないので腰据える喫茶店を探しつつ天神橋商店街を南へと下った。
ふと立ち寄った阪急百貨店で雲井窯展が開かれていてこの日が最終日。
通常3ヶ月待ちの品がすぐ手に入る。
このチャンスは逃せない。
家内にとっては好機であっても、わたしにとってはロスタイム。
AB型男子とB型女子は相性抜群、そんなキャッキャうるさいギャルらの話し声を遠くに聞いて過ごして半時間。
ようやく家内から連絡が入ってわたしは横浜珈琲を後にした。
家内と合流し歩いて1分。
アネロ391はすぐの場所にあった。
天六にある名店アネロの二号店である。
本家は行列が当たり前の人気店だが、二号店の存在はまだ知れ渡っておらず現時点では穴場と言えた。
生ハムサラダ、アヒージョ、ムール貝の白ワイン蒸し、サワラのカルパッチョなどを注文し、出だしの飲み物としてスパークリングを頼んだ。
途中、シラスのバゲット4つを家内がテイクアウトし近くにあるヨガ教室まで届けに行った。
日頃お世話になっているお礼だという。
その間、ビールを頼んで一呼吸。
家内が戻ったところで赤のデキャンタを注文した。
さすがにアネロ。
頼んだ品のどれもこれもが美味しかった。
連日満員となって予約取れない、近々そんなふうになるのは間違いない。
タコ足のグリルをつまみつつ、仕上げは白のデキャンタ。
名物ウニのパスタを外すわけにはいかず、最後の最後に頼んだがすでにお腹は満ちていた。
とても食べきれず、上っ面のウニのかかった部分だけを口に運んだ。
食べ過ぎたからだろう。
帰途の会話は、食いしん坊の反対側へと向いた。
山に登ろう、プールで泳ごう、旅行しよう。
今後についてそう話し合うが、それでお腹がこなれるわけもなかった。