京都の仕事を家内に頼んだ。
内容をきちんと把握し、担当窓口への説明も必要だから、簡単な用事ではない。
しかし家内は易々とこなす。
慣れるまでは不安がよぎって、少しくらいは身構える。
それが普通だろう。
ところが、肩に力が入るどころか飄々としたもの。
度胸が据わっているというのか向こう見ずなのか。
こちらの心配をよそに家内は業務を軽々とこなし、余った時間で京都の街を楽しんだ。
夕刻、事務所近くの料理屋で待ち合わせた。
月曜業務について互いねぎらい酒を酌み交わした。
一日のうち、解放感を満喫できるこの時間帯がいちばん過ごしいい。
息子の夜食を受け取って電車に揺られて帰途についた。
事務所と家を行ったり来たり。
決まりきったような毎日がどんぶらこどんぶらこと過ぎていく。