KORANIKATARU

子らに語る時々日記

テレビを見るとアホになる

ジムもヨガも臨時休業となって、このような状況であるからサウナに行こうという気も起こらない。

外食するという選択肢も消えてなくなり、夫婦ともども家で過ごす時間が長くなっていく。

 

こんなとき、アマゾンのFire TV Stickが魔法の杖の役割を果たす。

 

ネット配信される動画を大画面に映し出し、NetflixからAmazonプライムビデオ、それにYouTubeやその他もろもろのコンテンツが無尽蔵に楽しめて、家内についてはヨガのレッスンメニューにも事欠かない。

 

ふと思う。

もし子どものときにこんなものが家にあったらどうなっていただろう。

 

口をあんぐり開ければ、そこに甘味な娯楽が山ほど注ぎ込まれる。

家にユートピアが出現するようなものであり、味をしめればもう現実世界には戻り難い。

勉強は永遠に先延ばしにされ、本は手にも取られない。

 

夢幻の映像世界に耽溺しうつつを抜かし、膨大な時間があっという間に過ぎ去って無為ばかりが積み上がっていく。

受け身で弛緩し芽生える才能など微塵もないから、十中八九、純度百の阿呆への道をまっしぐら突き進むことになったはずである。

 

その昔、大阪星光32期の長安さんはこう言った。

「テレビを見たらアホになる」

 

中学生の心はスポンジのようなもの。

先輩が漏らしたちょっとした言葉が芯まで沁みて、以来、テレビをつける度その言葉が頭をよぎって、いまもそう。

 

だから、子を持つ親となってもテレビとは距離を置き、幸い、家内もだらしなくテレビを見るような女性ではなかったので、テレビで家がやかましいといったことはうちでは生じ得なかった。

 

たまたまいま諸事情重なり、様々な映像群のなかを渡り歩く時間が長くなっているだけのこと。

引き続き褪せることなく長安さんの言葉ががっちり効いているから、夢うつつの浅瀬で留まり奈落に沈むことはないだろう。

 

しばらくすればテレビの前で過ごすことはなくなって、わたしは書籍、家内は雑誌などを手に家で過ごすことになるはずである。

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2020年4月9日 息子の朝食と弁当

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昔の4月9日 2016年 6:59と6:55