KORANIKATARU

子らに語る時々日記

一緒に楽しく頑張れる人

いま毎日が楽しいが、それなり苦労も伴った。

女房がいたから乗り越えられた。

 

土山人へと向かう車中、息子とそんな話になった。

 

女房が誰かで人生が変わる。

周囲に生きた実例が幾つもある。

目を凝らせばそれら女性の奥に潜む本質がチラと見えることだろう。

 

当たりが悪ければ翻弄されて精魂尽きる。

ささやかな実入りだって押し寄せる波濤の藻屑と消えていく。

 

苦しい日々を余儀なくされ仕事への集中は殺がれ、その先にあるのはいい歳して未完不発のまま終わった男子の残骸ということになる。

 

長く生き、多くの試練を経た分、親は子より正しい見解を備えている。

だから、伴侶を得る際には親の意見にも虚心に耳を傾けた方がいい。

 

東京に嫁いだ妹は真面目で頭が良く、かつ控え目で物欲に疎かった。

もし欲どしい怠け者だったら、富裕な家に諸手を挙げて迎え入れられるといったことはなかっただろう。

 

知ってのとおり、女子は化ける。

おしとやかに見え実は粗野粗暴ながらっぱちという事例は掃いて捨てるほどある。

 

若気の目では見抜けない。

だから複数の目を通した方がよく、危険を察知すれば「そんな女はやめておけ」と親はカラダを張ってでも阻止することだろう。

 

ごく普通であることが自然。

それで真面目で心根が優しければ、他に望むようなものはない。

 

そんな人は大勢いるが、見分けるのは簡単ではない。

 

ぱっと目に入る表層からではなく、意識の端にものぼらないような断片から真実が浮かび上がる。

焦点を当てるべきは断片で、だからそれを拾い集めるのには時間がかかるし、第三者の眼も動員した方が精度があがる。

 

紛い物を選り分けるには、少しくらい遠回りするのがいちばんの近道と言えるだろう。

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2021年8月27日昼 天満 膳途洋々

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2021年8月27日夕 芦屋 土山人