ぬかるみに足を取られたようなものである。
一歩が一歩が重く感じられ、歩を進めるのにいちいち難儀する。
普段なら颯爽と駆け足で行き過ぎる行程で足踏みし、実にもどかしいがしかし気力だけではどうにもならない。
疲労があると決まってそうなる。
放置すると仕事がボロボロになり、万一慢性化すれば悪循環が極まって第一線を退かねばならなくなるだろう。
だから仕事に障るような疲労を感じた時点ですぐ手当する必要がある。
以前ならマッサージ屋に駆け込んだり岩盤浴にしばし身を横たえたりした。
が、ジムで泳いで筋トレし始めて、両方が不要になって久しい。
日頃疲労を感じること自体がなくなったから当然そうなる。
なんて体調がいいのだろう。
カラダも軽やか、往来を行きながら生きることの喜びを謳歌する時間が格段に増え、風が一層爽やかに感じられ、光まばゆく目に映るすべてが美しく見えるようになった。
そんな体調が基盤となって気分がいいから仕事も捗り、負荷に抗する粘りも生まれた。
いわば「根」がしっかりするから、どんと来いということになる。
しかし、調子に乗り過ぎるとその反動が押し寄せる。
やはり寄る年波。
月曜に覚えた疲労は、土日の運動過多に起因するものだろう。
昔は木曜あたりに疲労が訪れた。
これは週始めからの精勤が原因であり、月曜に覚えた疲労とはそもそも「火元」が異なる。
何事もほどほどにと自身に言い聞かせ、だからこの月曜は仕事を終えたあと、ジムで泳ぐだけに留めた。
あとはジャグジーにのんびりゆったりつかって、マッサージチェアにカラダを預けこれまた長い時間をそこで過ごした。
そして夜はノンアルで済ませ、さっさと寝床に入ってぐっすり眠って思惑どおり、これで体調は復元をみた。
火曜は朝からカラダが弾んだ。
仕事の疲れはジムで解消し、運動の疲れはジムで調整する。
ジムを通じ、体調管理について新しい領域が切り拓かれたと言っていいだろう。