KORANIKATARU

子らに語る時々日記

最後の最後、考えないやつが勝つ

事務所移転の日が迫り、この日の午後、梅田の家電量販店を訪れた。 ついでに買い物しようと目論んで家内もついてきた。 そしてわたしは改めて家内のパワーを思い知ることになるのだった。 空調のコーナーで会計の段になった。 提示された額は327,300円。 わ…

うちのチアリーダー兼応援団長

桜が散って、寒さがぶり返した。 事務所に手伝いに来ていた家内と帰途についたが、暖に誘われ近所の居酒屋へと吸い込まれた。 おでんや湯豆腐など頼み、ちょっとした冬の風情。 日本酒の熱燗はこれが飲み納めとなるだろう。 ほどよく温まってから帰宅した。 …

息子二人を残して二人で帰阪

東京滞在の最終日。 時間が空いたという長男を渋谷に呼んで昼食をともにした。 前夜その背を見送ってしばらくお別れ。 そう思っていた家内はたいそう喜んだ。 息子は七千円、わたしたちは五千円のコースを選んだ。 何事も子が優先。 うちの家ではそれが食事…

兄弟揃って忙しい

上京にあたって家内はかなりの量の料理を用意した。 子らにおいしいものを食べさせる。 それが生きがいの家内である。 こんな機会にぼーっとしている訳がない。 家内が作り、わたしが運ぶ。 重い荷物を運びつつ、家内と行動をともにして痛感した。 わたしの…

かつてと同様、皆で眠った数日の記録

二年前、長男のときは横浜ベイシェラトン。 今回はリーガロイヤルホテル東京に集まった。 窓の向こう、大隈講堂が眼前にあって大隈庭園が見渡せる。 早稲田大学の入学式を迎えるにあたってこれ以上のロケーションは望めない。 夕刻、一足早く上京していた二…

早慶どちらも素晴らしい

入学式は急遽中止になった。 二男が朝一番にそう言った。 わたしたちは絶句し、コロナを心底憎むような気持ちになった。 そんなエイプリルフールで幕を開けた一日だった。 新入生やその家族で賑わう早稲田の構内各所で記念写真を撮り会場となるアリーナまで…

慶應生IN早稲田の輪

二男が用事で自室に戻ったので銭湯にはわたしと長男で向かった。 界隈で最もクチコミの良い豊川浴泉は、桜の最盛期を過ぎた神田川を越えてすぐの場所にあった。 若い学生らで中は混み合っていた。 湯舟の端っこに並んでわたしたちは湯に身を横たえた。 思っ…

見せれば見せるほどその正反対

装いに本性が顕われ出る。 控え目な場合は分かり難いがやたら出力が強い場合はあからさまとなる。 夕飯時、家内が様々な画像を見せてくれた。 娘を虐待し先頃逮捕された女性はかなりのセレブ志向の人だったようである。 とにかくよく見せたい。 思い通りに見…

誰もが重要な登場人物

寂しくなれば電話をすれば済む話。 夕飯のあと家内が二男に電話をかけた。 わたしたちはFaceTimeの画面に顔をくっつけ、部屋でくつろぐ息子と向き合った。 東京二日目。 明け方に目が覚め、彼はひと気のない早稲田通りをひとり歩いた。 朝になって同じ早稲田…

東京で集団就職するようなもの

この春を東京で迎えるメンバーは十数名。 近隣他校のボリュームと比較すればいかにも小所帯であるが、そこは大阪星光、結束は固い。 このほど彼ら66期上京組のライングループが結成された。 メンバーは東大の9人を筆頭に早稲田が5人に一橋が1人。 進む大…

電車が遅延しただ書いただけの日記

玄関を出たとき、寒いと感じた。 薄着を悔いたが、どのみち電車に運ばれ事務所に入るだけ。 いっときの辛抱だと思ってそのまま駅に向かった。 土曜の早朝、あたりはまだ暗かったが、結構な数の人がホームで始発電車を待っていた。 多くが春の装い。 寒さに不…

余技や余力は親の目を盗んでこそ育まれる

四角四面で堅苦しい男であるよりも多少なり遊びの部分もあった方がいい。 悪く言えばテキトー、良く言えば融通無碍ということになるだろうか。 行く道はおおむね熾烈で長丁場となる。 だからサバイバルするには余裕が欠かせない。 先日、隣家の奥さんに聞か…

息子が時の流れを形成していた

寂しいはずはない。 頭でそう思っているだけで、内にわき出て影を落とす心情は、寂しさ以外の何物でもないだろう。 息子が卒業旅行に出かけて4日目。 食事を作る必要はなく早起きも不要。 一気に家事から解放されて自由を満喫。 鼻歌でも漏れ出るくらいに楽…

心得るべき原則はシンプルな方がいい

弁当を持って家内が事務所にやってきた。 会議テーブルに座って皆で昼食を取り、家内がよく喋るものだから場がみるみるうちに和んでいった。 さっきまで事務所のボスが誰かからの八つ当たりの電話を受けて平身低頭していた。 だから沈鬱な空気が垂れ込めてい…

向き合ってこそ収穫大

その昔、非常にややこしい方と関わり合いになることがあった。 最初はまとも、そう見えた。 が、まもなくその危険な本性が顕となった。 切れると声を荒げ、支離滅裂なことを喚き散らす。 非が向こうにあっても、その非さえテコにしてエスカレートしていく。 …