桜が散って、寒さがぶり返した。
事務所に手伝いに来ていた家内と帰途についたが、暖に誘われ近所の居酒屋へと吸い込まれた。
おでんや湯豆腐など頼み、ちょっとした冬の風情。
日本酒の熱燗はこれが飲み納めとなるだろう。
ほどよく温まってから帰宅した。
家内が義父への東京みやげを包装し始め、すぐ手を止めた。
品物は慶應のTシャツと早稲田のTシャツ。
それらTシャツをやおら羽織って、家内はYoutubeで各校の応援歌を流し始めた。
後はお手のもの。
腕を振り足で地を打ち拳を突き出し、見よう見まねの即興なのに堂に入ったその動きは団員も顔負け。
それをみて、やはり家内こそがうちの家のチアリーダー兼応援団長なのだと確信した。
芦屋ラグビースクールに始まり中学受験そして大学受験。
すべてこのチアフルな応援があってこその話であった。
日記に書いておくべきこととして、これほど重要な事はないだろう。