KORANIKATARU

子らに語る時々日記

その灯のなかに居続ける

小雨降る土曜早朝、二男は武庫川を走り、家内は昔みたいに料理づくりに勤しんだ。 息子がいるから上機嫌。 料理の合間、アラビックなダンスがコミカルに織り混ざり、それをみてわたしはコーヒーを吹き出しそうになった。 息子二人が東京で暮らすが、家内は毎…

ネットワークのなかで息をする

京都での業務を終え家路に就いた。 ちょうど下校時に重なって新快速の車両は洛南の生徒で埋まっていた。 そう言えば、と思い出す。 小学校のとき二男と仲の良かった友だちが洛南に通い、今年東大理一に合格した。 一時疎遠となっていたが、受験というトンネ…

縁は天からの授かりもの

京都にて息子は66期の部活仲間らと再会を果たした。 練習を見学していると、隣はアメフト部でそこに64期の先輩がいた。 その先輩がおごってくれて、皆で鴨川沿いに並んで座ってマックのハンバーガーを頬張った。 晴れ渡る空のもと涼しい風が川面を渡り、彼ら…

そこかしこに33期

ちょっとした不調があっても気軽に相談でき解決できる。 なんと恵まれたことだろう。 引き続き大阪星光33期の話である。 運動するにしてもきちんとした指導のもと行う必要がある。 石本くん、岡本くんを訪ねて到達した結論だった。 ではどこでその結論を具現…

五十を過ぎたから楽をする

谷町筋を挟んで2軒、空堀商店街には弁当屋がある。 昼を過ぎ一歩出遅れれば売り切れる。 だから谷六駅に着いたとき、真っ先に皆の弁当を買ってから事務所に入る。 以前より昼食の質は上がったように思う。 飯はうまいし人もいい。 ある人が言っていた。 平…

懐かしさはかなりの値打ちもの

夕刻、ガーデンズに買物に出かけ、夕飯もそこで済ませることにした。 まだ早い時間だったから大起水産はがら空き。 テーブル席で家内と向かい合い、おすすめの品を注文していった。 腹ごしらえを終えエレベータで阪急の食品売り場に下りた。 部活の行事があ…

拾い上げねば消えてなくなる

家内を乗せて市内に向かった。 実家界隈を一緒に歩き、下町の路地にある喫茶店に入った。 うちの母が行きつけだった店であり、家内も何度か連れられた。 日曜の朝。 喫茶ストーリーは地元のおばさんらで賑わっていた。 家内から聞いていたとおり、まさに高齢…

冊数にして計500は下らない

ずっと先延ばしにしていたが、とうとうこの日、作業に取り掛かった。 息子ら所蔵の漫画は冊数にして計500は下らない。 二人が小学生になったばかりの頃から買い与え、彼らは彼らで上京するまで話題の漫画を買い続けたから、蔵書は増加の一途をたどった。 ち…

空耳にじっと耳を澄ませた

昼になって実家に寄った。 父が留守だったので先日同様、先に昼食を済ませることにした。 あきら寿司は商店街を抜けた先にある。 ぶらり歩いて暖簾をくぐった。 昔なじみの店である。 ここ数年は母を伴いしばしば一緒に昼を食べてきた。 一人で訪れたのは初…

同じ絵の中で暮らした喜び

西宮の事業所を幾つか回って、終わったのが午後3時。 とっくに昼を過ぎ空腹だった。 確かここらに焼肉屋があったはず。 そう思って西宮駅周辺を物色するが、どこもすでに中休みの時間に入っていた。 幸い西宮肉劇場という店が営業中で、丼が売りの店ではあ…

玉手箱とは無縁な暮らし

早朝から起き出し、仕事の仕上げにかかった。 分量はワード文書でびっしり30枚。 すでに考察を経て要点の記載までは終わっていたが納品するには念入りな校正が欠かせず、これにはかなり骨が折れた。 若い頃に比べれば現在は閑職に置かれているも同然と言える…

こちら側と向こう側

夕刻、ヨガ帰りの家内と大阪福島で待ち合わせた。 場所は、焼肉屋の安兵衛。 わたしが着いたとき、家内はすでに二階席に座って肉を焼いていた。 合流し、オールフリーで乾杯した。 おすすめどころを頼み、どんどん肉を焼いていった。 明らかに周囲の客より焼…

奮い立たせて笑ってみせる

ちょうど昼どき。 事務所を出てエレベータを使い一階に下りた。 エレベータの前で何人かの住人とすれ違った。 皆、身なりがよく、改めて感じたのであるが笑顔を浮かべて愛想がとてもいい。 このコミュニティを良きものにしたい。 そんな思いが伝わってくる。…

一人に見えて一人ではない

前日かなり頑張った。 その疲労があったからだろう。 一度も目覚めることなく家内は朝までぐっすり眠った。 そしてこの日も家内はまっすぐ下北沢に向かった。 料理に関しまだまだ不完全燃焼だった。 長男は留守だったが家内のため自転車が置いてあった。 そ…

下北沢で本気を出した

合鍵を携え下北沢に向け家内は自転車を駆った。 到着は朝の9時。 長男はすでに出発していた。 食材を搬入し料理を作り置きする。 それがこの日の目的であったが、部屋を見て家内は笑う他なかった。 荷物を置いてすぐ家内は自転車でスーパーに向かった。 掃…