週が明けると忙しい。 日中、怒涛の業務をくぐり抜け、ようやく夜になって憩いの時間が訪れた。 弛緩のクライマックスは寝床での読書。 届いたばかりの「二月の勝者」第12巻を手に取った。 空調が効いて、洗いたてのシーツの感触が実にいい。 生きて在ること…
日曜であってもやらねばならないことが幾つもある。 あらかじめタスクノートにも記載しているから、こなしたくて仕方がない。 朝4時半に目が覚めたとき、ひとりでにカラダが動いた。 軽いものからこなしていく。 近くの給油所にまずはクルマを走らせガソリ…
用が済めば疎くなる。 二男の大学受験から半年、長男の大学受験からは二年半が経過した。 受験について考えることがなくなって、これは幸せなことと言えるだろう。 二男がこのたび帰省して先日友人らと再会した。 メンバーは大学生と浪人生が半々といった構…
せっかくだから歯のケアをしてもらおう。 母校の部活に顔を出した後、二男はそう思い立った。 夕刻、予約の時間に合わせ西田辺に向かい、きじ歯科を訪れた。 優しい歯科衛生士さんがたっぷり時間をかけ歯を隅々まできれいにしてくれた。 またねと礼を言って…
カリスマの手によるヘッドスパだけでなく、足と腕も含め計2時間の施術を受けたというから、後は楽をさせてあげねばならない。 夕飯は外で済まそうと話し、塚口の「ふじ鮨」に連絡を入れた。 店主が出たので予約したい旨を告げるが、緊急事態宣言を受け9月…
父が先。 誰もがそう思っていた。 だから顔を合わせる度、父本人を含め毎回ピンとこない感情のなかに放り込まれることになる。 残された母を皆で孝行する。 そんな図が残るはずの実家に、父がいてわたしがいて、母がいない。 解けない謎に父子で揃って首を傾…
朝、疲労を覚えた。 開店と同時、駅前のマッサージ屋を訪れた。 施術を受ける間、これまでの人生でいちばん楽しかった頃のことを考えた。 時は10年以上も遡るから、この日記を始める前のことになる。 当時、子ども達は小さかった。 仕事はたいへんだったし懐…
結果的にはこれで良かった。 大学受験を経た後、息子二人に何かをこじらせたような跡はなく、各自胸を張って生きている。 親としてほっとするところである。 こだわりを手放せないまま過去を引き摺ると、時に認知が歪む。 繰り言が話題の先頭に来るような人…
昼になってようやく雨があがった。 分厚く空を覆っていた黒雲はきれいに取っ払われて、青々とした空が視界の涯まで広がった。 所々に点在する雲は真っ白で、空の青をより鮮やかに際立たせていた。 涼風に樹々が憩い、ハッピーエンドの穏やかさに包まれる街を…
容赦なく雨が降り続き、せっかくの休日だがどこかに出かけようという気にならない。 かといってずっと家に閉じこもっていても気が塞ぐ。 結局、食材の買い出しだけはしようとなった。 伊丹に道の駅があって、品揃えが結構いい。 お盆だからいつにも増して混…
昼になって雨脚が弱まった。 うなぎを買うため、ひとり野田阪神に向かった。 お盆だから案の定、川繁には列ができていた。 普段、行列の類には見向きもしないがその一角に甘んじるのは息子のため。 息子が喜ぶと思えば、ただ突っ立って過ごす時間も親は厭わ…
雨が小降りになったのを見計らって家内と買い物に出た。 天気予報によればこの先もずっと雨であり、所により災害級の雨量になるとのこと。 物騒なことをニュースは告げるが、見渡す街に不穏な気配はどこにもない。 続いてコロナについてのニュースとなった。…
ようやく人並み。 ここ数年、衣食住についてはなんとか事足りるようになった。 いまやそれが当たり前のようになって、だから衣食住自体は今の幸福度にさして寄与しない。 この日、家内は二男を連れてアウトレットに向かった。 東京で暮らす若い男子には着衣…
朝、いつもと同様に家内が朝食を整え甲斐甲斐しく用事をし始めたのでその流れのまま、わたしは出勤した。 この火曜からお盆休み。 そう告げることが呑気なことに思え言い出せなかった。 どのみち他にすることもない。 事務所に着くと皆がすでに仕事を始めて…
駅前の商店街で日用品を買い足し、消耗品といった部類の衣服をユニクロで買い替え、ベッドを動かし床全面を隈なく拭き取り、風呂・トイレ・キッチンといった水まわりをピカピカに磨き上げ、不要物をまとめてゴミに出し、家内は洗濯機を何度も回し食事を作り…