KORANIKATARU

子らに語る時々日記

師走だけは全身全霊の仕事人


師走の折り返しとなる土曜日。
疲労抜くため、まずは野田阪神のマッサージ屋りらくへ向かった。
ここではシャロットとクロキさんが、抜群に上手い。

運良くシャロットの番に当たった。
施術受ける間も、シャロットを目当てとする予約電話がかかってくる。

指先にセンサーでもついているのだろうか。
ダウジングでもしているみたいに手がカラダを探り血流の滞った箇所に的確に指が当てられていく。
力加減も絶妙いい具合だ。

ほぐれとろけて癒やされる。


忘年会の出席も極力控え、空いた時間はすべて仕事に注ぐという物悲しいほどにしんどい日々が続く。

日頃は呑気な自営業であっても、一年のうちこの時期だけは悲壮な面持ちを免れない。
駆け出しの頃と比べ遥かに熟練の度が上げったお陰で仕事は易々とこなせるようになってはきたが、年末だけはむしろかえって役目が増えて時間のやりくりに切羽詰まることとなる。

急く気持ちを和らげるには前倒しで仕事するしかない。
進めば進むほど心やすらぐ。
しかし限界は訪れる。
力尽きれば、サウナで無の30分を過ごしさっさと眠る。

あと二週間ほどで、一段落つく。

サンタクロースでもないのに、毎年毎年、クリスマスにかけて忙しさの傾斜が急となり、御用納めで一気に収束、ひっそり静かな日々に再会できることになる。

私にとって毎年の年明けは刑期終えた囚人の出所みたいなものであろう。

あともう少し、焦がれ焦がれて、しかしただ焦がれたところで仕事は終わらないので前倒しでどんどん片付け、いよいよやってくるその「時」への到達を待ち望む。

時間は円環し、御用納めが大きなゴールとなって、文字通り順繰りのスタート地点、新しい年を心穏やか迎えることになる。


どう振り返ってみても、このような持ち場を受け持つ定めであったのだとしか思えない。
そのために自らを形成してきたと見れば全てが符合する。

だから何ら迷うことなく、この役割を意気揚々と果たせる間は現役継続まっしぐらである。

つらいが、しかし、だからこその醍醐味。
これこそが男の真骨頂ということなのであろう。


今夜、奈良の奥深く分け入り、今年最後の忘年会に臨む。
鶴亀で出されるてっちりは絶品であり、今から心弾む。

師走後半を見事戦い抜けるよう、英気養う場としたい。
念を押す、飲み過ぎてはならない。
明日からの後半戦、滑り出し軽やか発進できるよう、ほどほど嗜む程度、ちゃんぽんとならぬようビールだけを喉に流し込むことにする。
もちろん、食事については、何でもござれ、である。