KORANIKATARU

子らに語る時々日記

花かごが日々の平穏を映し出す

土曜の午後、家内はフラワースクールで花かごをこしらえ、夜、寿司おおはたの大将に手渡した。

一夜明け、女将からお礼のメッセージが届いた。

 

つくづく思う。

ほんとうに家内はよく気が回る。

 

ちょっとした気遣いという点ではわたしは全く敵わない。

 

この3月は忙しい。

旅行など夢のまた夢。

 

日曜も朝から自室にこもって業務をこなし、一息いれるたび階下へと降りた。

 

このところ家内がしょっちゅうヘッドマッサをしてくれる。

月に一回、家内はカリスマの手による施術を受けていて、その恩恵が間接的にわたしにもたらされる。

 

マッサを受けながら、家内の二万語に耳を傾けてこの安らぎは何ものにも代え難い。

 

前夜も「おおはた」にて静寂を破ったのは家内だった。

家内が口火を切り、大将に話しかけて会話が盛り上がった。

仕込みの話、握りに凝らされた創意工夫、同業者の話に弟子の話に身の上話と話題は多岐に及んで、食事の場がより一層価値あるものになった。

 

この日の朝は前夜おおはたでもらったおにぎりで簡単に済ませたが、昼は家内が韓国料理で教わった味噌をベースにした鶏鍋で、ここに蝦子麺を投入して食べた。

そして夜は肉。

トマトであえて柔らかくて実に美味しい。

 

こういったささやかな日常も放置すれば埋もれてしまう。

そうならぬよう言葉によってライトアップする。

 

その蓄積がこの日記であり、これがわたしにとっての花かごと言えるのかもしれない。

 

平穏がいちばん。

そんな思いがますます揺るぎないものになっていく。

2025年3月8日朝

2025年3月8日昼 ぐつぐつ煮える鶏鍋に蝦子麺(シャーズメン)を投入

2025年3月8日夜 ワインは家内