KORANIKATARU

子らに語る時々日記

年の瀬の時間の味わい


御用納めの明くる日は土曜日。
焼け野原の様相呈するほどに乱雑さを増した事務所書類群を手分けしてキレイに整理収納する。

暴風雨に見舞われたかのような師走業務はもはや遠い昔日の思い出。
秩序回復し静か佇む事務所を見渡し、今年も切り抜けたとしばし感慨に浸る。


そして師走忙殺の余勢をかって、事のついでと、新年出鼻の仕事について自らの持ち回り分を片付けていく。
どのみち、二男を迎える夜まで時間はたっぷりとある。

最も忙しく目まぐるしかった時期の直後は、ほどよくリラックスできて、仕事がとても捗る。
一月序盤の仕事にあらかた目鼻がついた。

そのように今年最後の週末も仕事に明け暮れて充実感たっぷり、清々しさが更に増した。


日曜を月曜のように過ごしたせいか、12月29日月曜は、ほとんどすることがない。
朝6時過ぎ、ゆっくり目の時間、久しぶりに電車で出勤する。
世間はすでに年末年始の休暇に突入し始めたようである。
電車はがら空きであった。

大阪駅で里帰り風の一行を何組も見かける。
季節の風物詩、そのような光景に触れ、年の瀬の、心くつろぐような落ち着きを胸いっぱい味わう。


どうせ事務所には誰も来やしないと思っていると、顧客先を退職された職員さんが近くに寄ったのでと挨拶に訪れた。
仕事納めで大掃除を終えたという経営者が今年も世話になったねと手土産持って寄ってくれた。

こんなちっぽけな書類屋について、少しでも気にかけてくれる心持ちが嬉しい。

昼には家内がやってきて、年賀状の仕上げを手伝ってくれる。

一段落し、二人キャラバンとなって近くの商店街で正月の食料を買い込んでいく。
ああ、今年も無事に終わった。
じわーとした思いを味わいながら、本当にのびやか、どこにでもある夫婦の、ありふれたような買い物を楽しんだ。