KORANIKATARU

子らに語る時々日記

朝の出だしから生き返った

試しに乗ってみようと思い、朝の足にトラムを使った。


結構混み合っていてあまり快適なものではなかった。

一駅で目的地に到着したがそれで十分だった。


そこからディーン・ビレッジを目指した。


冷涼な空気を全身に浴びるようにして歩き、大阪では朝から容赦のない猛暑に晒されていたから、修羅場を脱したといった安らぎを覚えた。


ちらほらと観光客らしき人影が見える方へと進めばディーン・ビレッジだった。


緑が豊かに生い茂り小川がせせらぎ、こじんまりと佇む建物はどれも歴史を感じさせた。


人が身を置く場として最良。

そう思えた。

だからだろう、自ずと心が開いてそこらを歩くだけでどこまでも心が満たされた。


ウォーター・オブ・リースのせせらぎに導かれるまま小道を歩いた。

雨上がりで路面が濡れ、だからいっそう静けさが際立った。


しっとりとした空気も手伝って、幸福感がどんどこ全身に沁み入って、内側に巣食ういろいろなものが洗い流されていった。


まもなく巨大な植物園へと行き着いた。

四方を色鮮やかな花々に囲まれて風が優しくそよいで頬を撫で、更にいっそう癒やされた。


多くは不要。

幸福を構成する要素は実にシンプルなのだった。


温泉につかれば、つい言葉が漏れる。

「ああ、生き返る〜」


それよりはるかによりよく生き返った。

遠路を押してやってきて、ほんとうによかった。

2024年8月12日朝 トラムに乗ってディーン・ビレッジへ

2024年8月12日 エディンバラ ディーン・ビレッジ

2024年8月12日 Royal Botanic Garden Edinburgh