KORANIKATARU

子らに語る時々日記

2014-01-01から1年間の記事一覧

毒は針小棒大に作用する。

1台風18号が接近中とあって時折風が強くそして小雨が舞う。それでもまだこの辺りは台風の制圧下にはほど遠く、ほとんどの時間、傘もささず悠々と歩くことができる。ウォーキングするのに何も困ることがない。歩けば昔のあれやこれやが浮かんでは消えるので…

台風で学校が休みとなった月曜日

台風で学校が休みとなった。街路の並木が風に揺さぶられる様子を左右に見つつ男三人で事務所に到着。大きめの作業台を子ら二人にあてがう。南側のブラインドを開け放つともう雨はあがっていて、空の明度は増すばかりである。どうやら台風は去り、風の名残が…

「敬して遠ざける」べき女性

1酒屋の兄弟に二人の女性が嫁入りした。以来、兄弟に亀裂が入り、修復の見込みがない。 2長男が先に嫁を娶り、一年をおいて次男が続いた。長男の嫁は大卒であったが、次男の嫁は高卒であった。商売に学歴など関係ない。皆が近接の場に住み、仲睦まじい交流…

七十七歳の書類屋

1私も奥に引っ込んでいるばかりではない。申請に出向くことがある。蒸し暑いにもほどがある大阪らしい秋もどきの日中、私は大阪府庁咲洲庁舎1階にいた。私が申請する横の窓口に、ご老人が座った。スーツが少し草臥れている。担当者と和やかに雑談している…

ラ、のつくいい話

1長男が学校から戻ってきたので、まずは前に座らせた。何か芳しくない話が学校から伝わったのだろうか、しかし思い当たることはない、といった風に長男は心配そうな表情を浮かべる。悪い話ではない、と言うと、途端に緊張が解け顔がほころんだ。ラ、で始ま…

誰一人そこで命潰えるなど思いもしない。

1始発の駅に向かいながら甲子園口駅前のローソンストア100で朝刊を買う。同様に駅に向かうおじさんが私より先、産経新聞を手に取った。これで産経新聞は売り切れだ。毎日新聞もない。私は読売新聞を手に取り、おじさんに続いてレジに並ぶ。順番を待ちつつ見…

大仕事の前には眠るが勝ち

1電話があったのは昨日昼過ぎのことであった。ちょうど大阪府庁で申請業務中だったので後で折り返した。認可申請の補正期限が明日まで、だという。できますか?と依頼者に問われ、何とかやってみましょうと答えた。事務所に戻り送られてきた補正内容を確認…

文字通りの女房役

河川の水かさが増すように、突如仕事があふれ出し手分けしても相当に行き詰まるようなとき、ここ一番頼りになるのが女房である。誰よりも果敢迅速に、女房に任せば仕事をやり終えてくる。うちの事務所の切り札と言ってもいいだろう。育ち盛りの腕白坊主が二…

心の拠り所は実はここにあった。

1長男と一緒に風呂に行くはずが、彼は終業後の静まり返った事務所のデスクで試験勉強に取り組んだまま音を上げる様子がない。何かブツブツ言いながらその世界に「入った」まま出てこない。親子水入らずの上方温泉一休は諦めざるを得なかった。私にとっては思…

カタシモワイナリー百年祭はこの秋外せない。

週末の食卓に色を添えた白ワイン辛口は家内が調達してきたものであった。わざわざ柏原ワインの総本山とも言えるカタシモワイナリーまで出向いたという。純度高いすっきり感が女性の人気を博しているらしい。何がいいといって後味がとてもいい。男子であって…

映画「海洋天堂」を観て涙止まらず。

土曜夜、柏原のワイン白辛口を飲みつつ「海洋天堂」をDVDプレーヤーにセットする。映画について何の予備知識もなしで見始めた。父子の入水自殺のシーンから映画が始まる。子の大福は知的障害ある自閉症であり、父は末期のガンを患っている。大福は21歳だが、…

退廃し澱みきった大阪の朝

日曜朝の始発をホームで待つ。六甲の山伝い、平地に降りてきた冷気には緑と土の香りがたっぷりと含まれている。起き抜けのカラダが心地よく覚醒していく。神戸方面からやってきた電車は空席もまばら。一歩足を踏み入れると、酔場の余熱まで運んできたのか空…

ベスト尽くすよりはベターな感じで飄々と。

1家内との待ち合わせ時間まであと40分ほどある。何をしようかと一瞬思案し、大慌てで日記を書いてから仕事場を後にした。買い物帰りの家内と合流する。今夜の食材やその他品々をリュックに詰めて肩に背負う。いざ出発。昨晩私たちは仕事場近くで待ち合わせ…

懐かしの「愛は脳を活性化する」を手に取った。

今朝の産経新聞正論の見出しが目をひいた。「脳は生涯にわたり発達し続ける」とある。紙面めくる手を止め始発の電車を待ちつつ目を通す。脳が最高位に位置する司令塔であるわけではない。その上位には心や意識があって、脳はその受信機のようなものに過ぎな…

誰かさんと誰かさんが麦畑

混雑を避けるため、やや人目につきにくい一角を待ち合わせ場所と決めていた。子を迎えるため早めに仕事を切り上げ、駅と建物をつなぐアプローチを進む。植木が繁る場を右に折れた。既に先客があった。当の一角のさらに奥まったところに男女がいていちゃつい…

「業」を抱えた一群が普通の顔して町をゆく。

1昨夜、神戸長田女児行方不明事件の顛末の報に接しがっくりとうなだれた。惨たらしいにもほどがある。いまも嘆息を止めることができない。幼い子供が殺められ遺体となって見つかる事件が後を絶たない。その度ごと事件の酷さに沈痛な思いとなる。何度も繰り…

心健やかであることの幸福について

1夕刻、風に波立つ川面に西陽が注いで、光が跳ねる。場所はロイヤルホテルのちょうど真ん前。川沿いの遊歩道のベンチに一人の女性が腰掛け、ぼんやりと川を見つめている。大阪が見せる風光明媚が霞むほどに美しい女性だ。顔立ちからして南欧からの旅行者と…

第32回兵庫県中学生ラグビー大会を観戦し心震えた。

1西に向かって電車乗り継ぎ新開地で乗り換える。地下道を歩く。まずは地下道左手一面に描かれた「壁画」に目が点となる。風変わりというより薄気味悪い。一体どんな経緯でこういった奇っ怪な作品が公衆の面前晒されることになったのだろうか。翻って右手側を…

「長男の上に二男降りつむ」

1 兵庫県中学生ラグビー大会2・3年生の部が今日開幕する。 1回戦、2回戦の試合会場は三木総合防災公園となる。 天気予報によれば今日は晴天、いつもより暑い日となる。 前回1・2年生の部と同様、家内と応援に訪れる。 電車でぶらり神戸方面奥深くに出…

モロッコでマカレナ聴いて西欧に焦がれた。

1身の毛がよだつとは、こういうことを言うのだろう。イスラム国の幹部がオーストラリアにいる実行部隊に無差別殺人を指示した。複数の都市でオーストラリア市民を無差別に拉致誘拐し、ナイフで首を切断しその映像をネットで公開するのが目的だという。たま…

運と身の丈について知ることが巡り巡って身のためだ。

1仕事後、助手席に二男を迎える。塾が休みとなるのは久しぶりのことだ。望みをきいたところ、風呂にゆっくり浸かりたいという。その様子を思い浮かべる。露天に星空、肩並べ波打ち揺れる親子舟。悪くない。意気投合となった。上方温泉一休へ向かう。43号線…

U2のSongs of Innocenceを聴きながら家まで歩く

U2の「Songs of Innocence」全11曲がiTunesのプレイリストに並んでいる。 購入済み、と表示されている。新譜が出たならどの道買うけれど、これについては買った覚えがない。調べるとAppleの粋な計らいで世界中に配布されたということだ。U2好きにはたまらな…

小耳に挟んだ、わしお耳鼻咽喉科のブログより。

わしお耳鼻咽喉科のブログを読んだ。 昨晩食事会が行われたらしい。 場所は西宮北口和食の名店くさび。 まもなくインフルエンザ予防接種のシーズンが始まる。 英気養いスタッフ全員一丸となって忙しい時期に準備万端で臨むことになる。 院長である鷲尾先生は…

第7回福島バルがやってくる。

来る10月11日土曜日、三連休の幕が開く日に福島バルが開催される。 大阪福島と言えばここら一帯だけで日本代表が編成できるほどの名店揃いである。 秋深まる情緒とともに最高峰の食い処を夜通し散策できるこの催し、極上の悦楽にひたれること間違いないこと…

仕事終え、場面転じて父となる。

連休明けの火曜日、ひっそり影を潜めていた仕事群が一気目まぐるしくうねって、その動きの不意の激しさに歩調合わせるだけで精一杯、あっという間に時間が過ぎた。 すっかり日は落ちようやく後片付け終え嵐の後の現場を引き上げることができる。 どこか遠く…

会話で気をつけたい不作法10プラス1

他者との良好なコミュニケーションを重んじたゾロメゾフスキー教授は、発話において戒めるべきポイントを十項目にまとめ、次のとおり不適切極まりない順にずらり並べた。 相手の言葉に噛み付く 話が小ウソだらけ 同じ話を何度も繰り返す 内容が支離滅裂で破…

最期に訪れる平穏の時間

1上本町にある近鉄百貨店の食品売り場で肴を見繕う。日曜夕刻、買物客でフロアはごった返しており、食材を選んで包んでもらってお勘定し受け取る、このプロセスをいちいち繰り返すのは面倒だが充実の飲みのためだと思えば何でもない。つまみをどっさり買い…

ギャルに占拠された松屋

信じないかもしれない。 野田の松屋が見目麗しのギャルらに占拠された。 18ある座席のうち15が眩しいようなギャルで占められ、 他の客は、ボロいチャリンコで乗り付けた草臥れたおじさんと、日焼けしヒゲ伸ばし放題でまるで草むらから出てきたようなおじ…

ノルマンディー展 近代風景画のはじまり

産経新聞で「ノルマンディー展近代風景画のはじまり」が紹介されていた。 ノルマンディーの猫の目のように変わる空模様、光の表情が多くの画家にインスピレーションを与えてきた。 そんなピクチャレスクなノルマンディーをテーマとした絵画展が新宿で開かれ…

家族を持ったことが最大の自己啓発となった。

1 金曜夜。いつもと同じような帰宅後の光景である。野菜中心の料理と家内の話を肴に晩酌し、ビールからオンザロックへと手にするグラスが変わる頃、長男が帰宅する。長男が走り込みの自主トレを終えて戻ると同時、家内が二男を迎えるためクルマで出発する。…