負荷強めの仕事と対峙せねばならなかった。
すっかりベテランという域にあるが、締め切りもあって息苦しいといった感を免れなかった。
数日格闘し目鼻がついた。
この土曜が山場となった。
最良のコンディションで書類作成に入れるよう、前夜早めに床につきぐっすり眠った。
いくさの前は睡眠。
これが鉄則である。
仕上げることができるだろうか。
午前中にはまだそんな不安がもたげたが午後には爽快、後は余計なことを考えずこのまま走り切ればいいという状態に至った。
あたりが暗くなり始める時間帯。
片付いた。
ジムに赴き筋トレし、胸は自信に満ちていた。
時に大変だが切り抜けたときの充実感が素晴らしい。
やはり仕事あってこそ。
この歳になっても成長という語を噛みしめることができる。
幸せなことであるに違いない。
このところ腹が減って仕方ない。
ジムの最中、そんな電話が長男から掛かってきた。
その場で息子あてにカレー二種をAmazonでクリックし、帰途川繁でうなぎを二尾買い求めた。
帰宅するとおでんがいい具合に出来上がっていた。
ワンカップ大関ひとつをちびちび飲んで家内の手料理を楽しんだ。
家内は家内で長男あてに送るローストビーフをこの日こしらえていた。
当然の流れで日曜は買い出しということに決まった。
食糧を送るなら不備あってはならず、京都にし田の肉を欠かす訳にはいかなかった。
長男のためにたっぷり焼き、二男のためにもたっぷり焼いて夜食のストックとしなければならない。
働いて、働いて、息子においしいものを食べさせる。
これが夫婦共通の喜び。
目的が同じだからまさに同志。
季節はもう冬。
そんな日曜の夜、二人ベランダで向き合い肉を焼く。
ワインで暖を取るから、同志でする息子談義は大いに盛り上がることだろう。
これまた幸せなことであるに違いない。