KORANIKATARU

子らに語る時々日記

休日の過ごし方

自営業者(書類屋さん)となって休日観が変わった。

かつて勤め人だった頃、金曜ともなると仕事から解放される土日の予感にぴょんぴょん心弾んだものだった。
そして、ぶらーりぶらりと無為に休日を過ごし、日曜夕刻になって消えたはずの心の重しが俄ありありと再出現。暗黒のような気分で月曜朝を迎え、次の休日までの日数を囚人のように指折り数える日々に戻っていく。その繰り返しであった。

今は、土日が来ると、ああ、これでじっくり仕事に取り掛かれるという安堵感を覚える程度である。
世間が休みだからといって、手放し右へならへで、丸一日アタマの電源落とし、仕事を休むということがない。
しかし、仕事して過ごす土日なのだけれど、染みついた解放感が休日ごとに蘇るってくるのは不思議なものだ。
土曜であれば、「昼で学校が終わり、家で吉本新喜劇みて、ばあちゃんの家に遊びに行って、お好み焼食べて、ドリフの8時だよ全員集合をみる」という遠い過去の幸福感が込み上ってくる。

土日も仕事するのは、勤勉であるとかそういうことではなく一旦停まってしまうと再起動が相当難儀になるからである。それで、ペースを崩さないよう必ず朝早く起きて、緩急あれど仕事する。(一日休むと仕事筋は劣化してしまう。)
まずは、二つ三つの簡単な作業から始める。(自分の背後におわします仕事の神様へ毎日献火する儀式のようなものである。)
そして、手強い書類に一気呵成に挑み掛かる。迷うと怯むので、怒りで掴み掛かるように挑むのがコツである。朝方に大体勝負をつける。
旅先にいても同じである。(旅行先でも子らには早朝きっちり勉強させる。)

子らに、置物のようにぼーと過ごすような休日はない。小さい頃から休日でも習い事をさせていたし、いまは芦屋ラグビー。それに浜学園は土日でもちょくちょく用事を入れてくれる。

誰にも強制される訳ではなく土日も好き放題仕事できる、なんて有難いことなんだろうと私が感じるように、休むことに幸福を見出すのではなく昼も夜もなく土曜も日曜もなく奮闘できる日々に充足感を覚えるような、子らにもそんなメンタリティを持つ仕事人になってもらいたいものである。