夜明け前、部屋の前に広がるビーチを走る。
iPhoneから流れる日頃聴き馴染んだ音楽がやや場違いに響く。
真っ暗な空が深みある青へと次第に鮮やかさを増していく。
素晴らしい一日が到来する予感にゾクゾクくる。
前日のビュッフェでだいたいの狙い球は絞れた。
的確迅速に動き、目玉焼きの焼き加減を伝え、ヌードルの具を伝えなどして適切な分量の朝食でテーブルを埋めた。
チキンカレーとシーフードカレーが秀逸で、わたしたちはその秀逸を繰り返し味わった。
この日の行き先はパヤ島。
マラッカ海峡に浮かぶ自然豊かな小島である。
ランカウイから小舟に揺られ一時間。
浅瀬にも魚群が見える。
どこまでも透き通った南の海にスキンダイビングして身を浸し、魚と戯れ半日過ごす。
まさに夢見心地。
ホテルに戻りロビーで休憩。
夕飯の店についてホテルスタッフからいろいろと意見を募る。
タイ料理なら、THE ROSE TEA が抜群においしい、との声に従った。
食べ物については地元の人の言葉がいちばん確かだ。
トムヤンクン、焼きめし、エビにフィッシュにビーフにオムレツ、各種シーフード、わたしたちのほっぺは落ち続けることになった。
そして夕刻、結構な人出でにぎわうストリートをぶらり散策する。
満月以外、なにもかもがエキゾチックでそこにいるだけでとても楽しい。
最終日は、街を練り歩くことにする。
子らとは別行動し、空港で待ち合わせる。
彼らは、付き添いなしの独力で異国を探訪することになる。