KORANIKATARU

子らに語る時々日記

若いようでいてもう若くはない

この歳になると疲労の到来に時間差が生じる。

引っ越し作業で生じたはずの週始めの疲労が木曜になって全身に兆し土曜にどっと押し寄せてきた。

 

思考のグリップが利かず意識朦朧、全身に倦怠感が巣食って動きは緩慢。

こうなるともはや人の手を借りないことにはどうにもならない。

 

朝10時、開店と同時に駅前のマッサージ屋を訪れた。

強めに揉んでもらって一時間。

呆気ないほど簡単に精気が戻った。

 

やはり疲労には人の手。

そう実感したのであったが、今回は常日頃に増し疲労の度が大きかった。

 

帰って昼を食べた途端、まぶたとともに全身の電源が落ちた。

結局、完全に弛緩したまま夕刻まで眠り続けることになった。

 

目覚めると家内に西宮ガーデンズに連れられた。

緊急事態期間を前に買い出ししておこうとのことだった。

 

一体何の騒ぎなのだ。

そう思わせるほど阪急の食品売り場は混み合っていた。

 

すべてのレジに長蛇の列ができていて、そこに身を置くだけで気持ちが滅入った。

しかし聞けば、朝の長蛇はもっと凄まじかったのだという。

 

野菜も魚も肉も午後6時の段階で品切れ続出だった。

一瞬焦りを覚えたが、なんのことはない、食品売り場は明日も明後日も明々後日も平常通り営業するとのこと。

 

いつだって人騒がせな長蛇の列なのだった。

 

牛肉や豚肉など残り物をかき集め、夕飯は寄せ鍋にすることにした。

しかし、野菜が足りない。

 

それで帰途、家内はスーパー万代にクルマを寄せた。

そして、一体なんなのだろうと夫婦で驚いた。

こちらはほとんどひと気なく、品薄となる食材もなかった。

 

夕飯を食べつつ、家内と話した。

全ての店が混み合う訳ではなく、慌てず騒がず寄せ集めれば何とかなるし、目先を変えれば長蛇の列にも巻き込まれずに済む。

 

若いようでいてもう若くはない。

今後は楽を優先しよう。

そう決め肩寄せ味わう寄せ鍋が、道半ばを過ぎた二人の現在地点を象徴しているように思えた。

f:id:KORANIKATARUTOKIDOKI:20210425044617j:plain

2021年2月24日 朝昼晩 食べて寝るだけの土曜

f:id:KORANIKATARUTOKIDOKI:20210425044622j:plain

2021年2月24日朝 長男に向け発送された食料