日曜朝、カラダは完全に回復していた。
未明の時刻。
荷物を積んでクルマを東へと走らせた。
月末に旧事務所にて最終の撤去作業が行われる。
料金はトラック一台分で定額。
この際、家にある不要物も一緒に処分してもらうことにしたのだった。
運び終えてようやく空が白み始めてきた。
徐々に明度が増していくなか今度はクルマを西へと走らせた。
移転の喜びが静か心中に満ち、車内に吹き込む涼風によって更に増幅された。
午前中、家内は神戸へとヨガの上級者レッスンに出かけ、わたしはジムでルーティンメニューをこなし、昼に合流した。
本町の守破離は長蛇の列、天満橋の土山人は休業。
やむなくそこらの店で昼にした。
ステーキもパスタもコーヒーもいずれもひどい味でありおまけに密であったので早々に退散した。
せめて夕飯は美味しいものを食べようと京阪シティモール地下で食材を買い、ようやく本日のメインの用事。
新事務所前にクルマをつけた。
頂戴した胡蝶蘭は自宅に置くほうがよく映える。
かつ自宅にはいくらでもスペースがあった。
クルマに積める分だけ積んで持ち帰り玄関に飾った。
これで事務所にも自宅にも幸福が群れ成して招き寄せられることになる。
移行期間のなんでもない一日。
天気は終始快晴だった。