土曜日の朝8時半、家内を助手席に乗せたクルマが家を出た。
ちょうどラルフの割引ハガキが届いていた。
東京に帰る前に冬に向けての服を買い、ついでに兄も分も持ち帰ればいい。
それで三田のアウトレットが行き先に決まったのだった。
行き帰りを通じ二男の運転にはまったく文句のつけどころがなかった。
家内を教官とする高速教習は満点で合格だった。
午後3時、わたしが実家から戻ると家内が待ち構えていた。
連れられ一緒に買物に出た。
日曜の朝食をあれこれ思い描いているようで、あれもこれもと買い込んで、続いてJR尼崎駅に向かった。
筑駒生を乗せた列車の到着は午後4時13分だった。
かわいい顔した男子から、ローターリーで荷物を受け取った。
二男にともなわれ彼らは電車で梅田に向かい、わたしたちは家へと引き返した。
午後9時、二男が4人の友人をうちの家へと引き連れた。
星光生2人と筑駒生2人。
京大生が1人に東大生が3人で2人は理三。
うち1人が理三の首席合格者であるから今回2020年度わが国大学受験のチャンプと言っていいだろう。
貴重な大阪滞在の時間、何をするのか皆で話し合いサッカーをしようと話が決まったという。
大阪観光を兼ね難波まで足を伸ばして串カツを食べたとのことで、皆の服が結構匂う。
家にあるTシャツや短パンに着替えさせ、皆の許可をとったうえで家内は彼らの着衣の洗濯にかかった。
まるで寮母である。
夜の公園を彼らが元気よく走り回る。
男子校同士、ぴったり息が合っている。
下の名前で呼び合って、一時間以上、駆ける姿は微笑ましいものだった。
長男の場合も同じ。
男子交流の場として前の公園がほんとうに役に立っている。
家で風呂の用意をしていたが、皆で銭湯に行くという。
芦屋の一駅向こうが甲南山手。
その駅近くの森温泉が夜12時まで開いている。
夜11時前、彼らは揃って甲南山手へと向かった。
着衣は引き続き家にあった短パンとTシャツなど。
終電でうちに戻って深夜1時。
そこから未明まで、若き男子らの寝転がっての座談会が始まった。