約束の時間まで少し間があったので京都駅周辺を歩き伊勢丹の中をぶらついた。
家内と待ち合わせしこれから一緒に遊ぶ。
そんな気分がよみがえり、これから仕事なのだと自身に言い聞かせた。
数日続いた冷え込みがやわらぎ、暖かくなった。
いまは、春。
そうカラダが錯覚するのだろう、春先の思い出がいろいろと浮かんでは消えた。
家内の勉強が一段落すればまたここらに繰り出そう。
そんなことを思いつつ、夢想の世界に背を向けて仕事へと身を投じた。
あっという間に時間が過ぎ、次に気づけば夕刻の谷町六丁目。
事務所に寄って和気あいあいとしたムードのなか、ひとり自室にて残務をこなして後、ひさびさ夜の繁華街へと足を踏み入れた。
コロナ禍の渦中、こもって過ごす日々を余儀なくされたがそろそろ這い出してもいいのでは。
そんな空気のなか、誘ってくれた男はもちろん星光33期。
京都にて背を向けた遊興心が心斎橋に着地して、空想ではなくライブにて楽しいひとときにひたることができた。
飲まなくなってまもなく半年。
飲まないけれど、声がかかれば断らない。
原則は手の鳴る方へ。
得られる情報は家でじっとしているよりはるかに多い。