家内に誘われ、仕事を終えてから心斎橋パルコに向かった。
地下にバルができたとはじめて知った。
きじ歯科からの帰りの家内と合流し、スペイン料理マッサのテーブルで向き合った。
スパークリングで乾杯し、前菜を食べ、パエリアで締めたがこれが実に美味しかった。
もっとテンポよく料理が出てくれば申し分ないが、一品一品やってくるのが遅すぎた。
追加で頼むと更にもっと時間がかかる。
そう思ったので切り上げた。
御堂筋のイルミネーションを眺めながら北に向いて歩いた。
セントレジスに立ち寄ってルドールでパンとシュトレンを買い、午後8時、本町から地下鉄に乗った。
まま混み合い、後ろに立つ勤め人の若い二人が彼らの先輩だかの愚痴を語り、よほど根深いのだろう、梅田までずっと恨み辛みの言葉が続いた。
家内と目を合わせた。
思うことは同じ。
気の毒な話である。
誰もがふんわり振る舞えばそんな問題は生じない。
が、そのようにはならず決まって誰かが尖ってしまう。
好きで尖っているというよりは場が必要とするから不可避と言え、尖る方も尖る方でしんどい話のように思える。
わたしの場合、たまに出先で尖った人と相まみえても、その場限りであるから尾を引かない。
もし毎日顔を合わせて尖られるのだしたら実に気鬱なことであり、電車で愚痴るのもやむを得ないことだろう。
やはり食べ足りなかった。
家に帰るなり、家内がミスター・ギョーザを焼いてくれた。
ノンアルで二次会。
にんにくが効いて美味しい。
にんにくは魔除けになる。
電車で愚痴っていた青年らにもぜひミスター・ギョーザを勧めたい。