連日のヨガにジムが加わって家内は更に忙しくなった。
が、その分イキイキとし家庭にとって益がある。
水曜日、帰宅すると家内が熱々スープをこしらえて待っていた。
具材がたっぷり入って腹の足しになり、かつカラダもしっかりと温まった。
そしてジムへと連れられた。
夕刻、プールはガラ空きで、レーンは二人の世界となった。
水に入ると世界が変わる。
水がすべての刺激をやんわり遮断し、この包み込まれる感じに心がやすらぎ洗われる。
水が有する静謐に心身が同化するから、ひととき過ごすだけで、すべてが整う。
プールをあがって各自風呂へと分かれてサウナに入り、わたしの方が先にあがってマッサージチェアに身を横たえた。
半睡の状態に揺蕩っていると、家内が現れ、半睡のまま助手席に乗せられ帰宅した。
そして、夕飯。
中年になれば肉、特に牛肉が必須となる。
帰るなり家内が500gの和牛をたちまちのうちに焼いて、二人で鉄鍋をつついて平らげた。
と、長男から電話があって、ぶっ通しで勉強し、いま図書館を出るところだという。
時計を見ると午後9時を過ぎていた。
期末テストを前にここ数日、学業に没頭しその充実の喜びを伝える電話であった。
では、二男は。
家内がメッセージを送って確認すると、同じく試験に備え彼はまだ図書館のなかにあった。
場所は違えど兄弟揃ってやることは同じ。
やはり彼らの習性は家内譲りなのだと図書館ひとつで明らかとなる。
わたしなど学生時代、図書館に寄り付きもしなかったし、試験中でもあまり勉強しなかった。
そして、だからこそこのザマと言え、あっはっは、笑うしかない。