KORANIKATARU

子らに語る時々日記

職務を支える暮らしの断片

お酒をやめるといろいろなことが変わる。

 

時刻は夜の10時。

業務を終え駅へと向かった。

 

この日は夕飯を食べる時間もなく空腹だった。

それに疲れていた。

 

一昔前なら絶対どこかで飲んで食べようと店を物色していただろう。

が、わたしは飲み屋に一瞥もくれず、ラーメン屋にも眉一つ動かさなかった。

 

帰宅すると家内が風呂を沸かしてくれていた。

湯につかるとじんわり疲労感が体内から滲み出していった。

 

大山鶏が前菜でわたしはノンアルをゴクリと飲んだ。

この日、家内は神戸でエステを受けその帰りにいい感じのチーズ屋さんを見つけたとのことだった。

 

チーズを分けて、家内がワインを飲みわたしは引き続きノンアルをゴクリと飲んだ。

 

時刻は11時をまわり、現役の勤め人にでもなったみたいな感覚になった。

会社を出て家に帰ればだいたい誰だってこんな時間になるのだろう。

 

来る日も来る日も。

 

そんな暮らしを想像してみた。

家で風呂が沸いていて食事の用意もできているなら、悪くない。

そう思えた。

 

が、いまのご時世。

そんな虫の良すぎる前提などいまや風前の灯火なのだろう。

 

なるほど、わたしは恵まれている。

そんな実感が込み上がって話が弾み、零時を過ぎてもまったく眠くならなかった。

2024年10月31日朝

2024年10月31日昼 豊中から池田に移動しガスト

2024年10月31日夜 女房はワインでわたしはノンアル