朝のビュッフェでは鯛めし茶漬けを味見程度で済ませ、銀座に出た。
春節間近。
朝から銀座は中国からの観光客でたいへんな混みようだった。
結局、三越で寿司を買い部屋で食べ、のんびりくつろいでから昼食がてら丸の内方面へと向かった。
ヤウメイを訪れたのが久々のことだった。
前夜、家内は東京へと越したママ友と過ごしていた。
その様子について家内の二万語がはじまった。
受験、就職と関門が続くのは男子と同じだが、女子の場合は今度は結婚でかなり頭を悩ませることになる。
まだ二十代であるから男子の場合は鷹揚に構えられるが、女子だと話が違って今からあれこれ気を揉んで、その心労は男子の親の比ではなく、受験や就職とも比べ物にならないプレッシャーを感じるのだという。
そう言えば昨日、タイソンが自分の娘について語っていた。
私学で偏差値が最も高いからと慶應法へと進み順調に就職し、このほどとってもいい縁談話が持ち上がったとのことだった。
ああ、なるほど。
こんな風に周囲から縁談話が聞こえてくれば、女子親とすれば気が気でない。
うちの娘はちゃんとよい男性に見初められるのだろうか。
受け身な立場が更にもどかしさを掻き立てる。
男子二人を育て、よい男子についてずば抜けて顔の広い家内である。
今後は世話焼きおばさんの役目を果たせるのでは。
そんな話をして、夫婦でいろいろなマッチングについて想像を巡らせた。
で、行き着くのはNG案件で、やはり女性の敵は女性。
どちらかと言えば男子を守る視点で、こんな女子は絶対に駄目だろうという厳し目な判定になるのだった。
チェックアウトの時間が午後4時だったから食後いったん部屋に戻った。
引き続き快晴が続いていた。
それでサンセットをみようとフォーシーズンズホテルに移動した。
あとはいつものとおり。
東京駅界隈をぶらついていつもの店でマッサージを90分受け、汽車に乗り込んだ。
前夜は飲んだが、平常運転へと回帰してお茶をちびちび飲みながら、車中にて夕飯を済ませた。
話題は転じて、次の旅行について。
先日、広島を訪れた。
だから今度は長崎だろう。
そう意見が一致した。