雨降る直前にジョギングし終えた。
夕飯は野菜たっぷりのビーフシチューに夢屋のパン。
帰宅したばかりの長男と向かい合って食べる。
勉強する合間合間、彼はカラダ動かさずにはいられない。
来月、関西地区の春季大会に出場するという。
会場は滋賀。
家内と連れ立って観戦に訪れることになる。
時間があれば進路について話し合う。
イエスマンとならず終始わたしは反論する側に回る。
まずは最初の関門となって立ちはだかる。
老兵など易々組み伏せ踏み越えるべし。
激しく降り出した雨をものともせず長男は西北へ向かった。
入れ違い、びしょ濡れになって二男が帰宅する。
わたしは晩酌がてら二男の夕飯に付き合う。
中間テストが終わって今日から新入部員が加入した。
予想に反し9人もの後輩が入部した。
これでいよいよ二男も先輩だ。
先日、セノーくんにいい面構えだと大絶賛された二男であるが、ますます成長が加速され男っぷりを増すことになる。
次回、河内長野で二男と顔合わせる機会があったとき、セノーくんは震えさえ覚えるに違いない。
食事終え、二男と並んで映画を見る。
アクション映画の不朽の名作、スピードだ。
20年も昔の作品だとは思えない。
展開と映像も今最先端のものに全く引けを取ることながい。
映画を見つつ、耳リフレをしてもらう。
耳は脳を手づかみにできる取っ手のようなもの。
全身のツボの3分の1が耳に集中し、感覚器として神経に間近で直結している。
だから、耳に触れば疲労を直接鷲掴み、生け捕りにしてチョチョイと丸ごと除去できる。
そうこうしている間に長男が戻る。
耳リフレはいいよと声をかける。
細胞分裂かまびすしい10代のいまは不要であろうが、いつかこの先、疲労というやつに足をとられることもあるだろう。
そのとき、耳リフレでとろけていた父の姿を思い出すはずである。
耳をほぐせば、朝の爽快がいや増しとなる。
寝起きが楽だと幸せだ。
部活の朝練に向かう二男は既に起きだしている。
その姿を横目に、わたしも10代みたくカラダ軽やか支度する。
朝を迎え撃つ、そんな前傾姿勢で家を後にした。