KORANIKATARU

子らに語る時々日記

光と音のファンタジー

家内がミーちゃんだとすればケイちゃんとも言うべき友人がいて、日曜は揃って名古屋で話題の店を訪ね歩くのだという。

 

それでわたしはひとり残された。

 

飛車と香車なら香車が弱く、ケイちゃんとわたしなら後者が弱い。

ミーちゃんとケイちゃんの間にわたしが混ざるなどそんなユニットは前代未聞であり名古屋の民に迷惑がかかる。

だからやむなし。

 

快晴の日曜日。

一人で特にすることもない。

 

積み上がった新聞をぺらぺらめくり読むに値しそうな紙面だけを取り除く。

幾つかの記事に目を通し、キーワードに線を引いたり重要箇所を囲んだりして二男が読むべき記事を取り分けた。

公民の授業に出席する代わり朝日新聞の記事を題材にレポートでも書けばよほどその方が二男にとって勉強になっただろう。

 

あっという間に時間が過ぎてまもなく昼。

 

冷たくも青く輝く休日の空を仰がねば、あまりに悲しい。

家内が作り置いていった牛丼を食べ、わたしは外に飛び出した。

 

向かうはジム。

窓の向こう、果てなく広がる青空に目をやりながら筋トレし、その青空をめがけるようにトレッドミルの上を目一杯駆けた。

 

そしていつもと同じ。

風呂に入ってサウナで汗を流して外に出ると街はすでに薄暮のなか。

 

青空はまばゆいくらいの青を散々見せつけるだけ見せつけて退散し、後には寒く凍てつき、しんと静まり返った暗がりだけが残された。

 

家に帰って作り置きの手羽先などをあてにビールを飲んで、することもなくいつしか寝入ってしばらく後。

二男が帰宅し家に灯りがともってそれで目が覚めた。

時計を見ると夜10時。

間を置かず家内も戻り、玄関付近で二男を見つけて話し始め、たちまち家が賑やかになった。

 

わたしにとっては、光と音のファンタジー。

独居の身から救われた。

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