KORANIKATARU

子らに語る時々日記

雨の日曜、女房と花をみて過ごした

雨が降り止まず、せっかくの日曜なのに何をして遊ぶか方針が定まらない。

 

ぼんやり過ごそうか。

そんな雰囲気に傾きつつあったが、それではやはり勿体ない。

 

花見がてらドライブしよう。

そう言う家内に連れられて、わたしたちは家を出た。

 

まずは夙川方面へとクルマを走らせた。

川沿いを進むが、まだ桜は三分咲きといったところだった。

 

しかし、桜の木が間断なく立ち並び、それが雨にけぶって醸される風情は尋常ならざるものであった。

わたしたちは惚けたように、その美に見入った。

 

途中、クルマを停めてカフェに寄った。

雨音を聴きながら珈琲を飲んで過ごし、一体何をしているのだ、これでは時間が勿体ないと思い直した。

 

店を出て、傘も差さず夙川沿いを二人で歩いた。

そこら樹木や草木と同様にしっとり雨に打たれて、そこに生まれる一体感のようなものに夫婦でひたった。

 

川の流れが雨音を吸い取って一帯は静けさに包まれ、甘美な花の香りが雨を伝って辺りに広がっていた。

 

こんな濃密な時間に出合えることはなかなかない。

雨の日曜、女房と花を見て過ごし、そう思った。

 

今週、近隣各地の桜が一斉に満開へと向かう。

 

この時季だけは毎日が非日常。

そう心得て、花見を主とするのが正しい春の過ごし方と言えそうだ。

2023年3月26日午前 苦楽園 三ツ豆珈琲

2023年3月26日昼 苦楽園 O'KINY(オーキニー)

2023年3月26日夜 先日に続き坂越から第二弾の牡蠣が届いてそれを具材に家内が作ったグラタンが伝説的な美味を醸した,そのほか岩牡蠣,生春巻,春巻