フラメンコが終わって通りに出て、FREENOWでタクシーを呼んだ。
乗り込むと天井がスケルトンのテスラだった。
聞けば、現在ほとんどのタクシーがトヨタプリウスだが国家政策に従ってトヨタ車がどんどんテスラに入れ替えられているのだという。
天窓のテスラはマドリードで乗ったアントニオのクルマだけではないのだった。
部屋に戻ったときには余力も尽きていた。
が、なんとかシャワーを浴びて次の日に備えた。
翌日も朝9時には観光地を訪れる予定だったから普段仕事をしてるときより過密で濃密なスケジュールと言えた。
朝食もとらず朝8時過ぎには部屋を出た。
なんでも経験が大事。
この日は回数券を買い求め地下鉄を活用することにした。
カサバトリョを見終えて昼まで時間があったから、隣接するロエベを訪れた。
さすが本場。
店は賑わっていたが、一見日本人に見え客のほとんどが中国人や韓国人だった。
そこに混ざって買い物し、家内はいくつかの収穫を得た。
買った品をショッパーからバックパックに移し替え、昼食をとろうとブケリア市場へと移動した。
座席の争奪戦を制して人気の店のカウンターにどっかと腰を下ろしこれまた本場の海産物を味わった。
食後は一息つこうとタクシーを使いエアホテル・ロセリョンに向かった。
サグラダファミリアが眼前。
家内の予約があったからその眺望を心ゆくまで楽しむことができた。
で一旦地下鉄を使ってホテルに戻り、荷物を置いて身軽になって、また地下鉄で街へ出た。
夕飯の店は予約はきかず行列必至だというから早めに店を訪れ6時の開店を待った。
わたしたちのあとに続々と客がやってきて行列が延び始めたところでようやく開店となった。
わたしたちは店に入るなりカウンター中央のもっともいい場所に陣取った。
噂に違わずめちゃくちゃ美味しくて、わたしたちのなか世界一の食事処としてバルセロナが君臨することになった。
食事を終え帰途も地下鉄を使った。
サンツ駅で降り下町情緒溢れる街路を夫婦で歩き、中心街とは趣きの異なる地味で質素な佇まいのPull&Bearで息子たちのTシャツをどっさり買い求めた。
一日を振り返って、盛りだくさん。
どの場面も思い出の筆頭格に挙がる。
家でゴロゴロしてすぎていくのも一日 動き回ってあれこれ経験するのも一日。
どちらもいいが、人生の充実は後者の比率にかかっていると言えるのではないだろうか。