午前中に仕事を片付け、昼に武庫川を走った。
晴天であるから川や樹木の色が映え、ほどよく風が冷たく走って実に快適だった。
午後、わしお耳鼻咽喉科に向かった。
この日、秋まつりが催される予定になっていた。
夏まつりが実施され盛況だったのは三年前のことになる。
コロナがあって開催見送りが続いたが、ようやく今年、まつり再開の運びとなった。
わたしは訪れる方々の誘導を入り口で行い、自転車を並べた。
家族連れが大勢やってきた。
子どもたちが張り切って笑顔だったから、それを目にするだけでとても楽しい。
まつりの会場であるクリニック駐車場にて、おもちゃすくいが行われ、輪投げが行われ、子どもたちみんなにお菓子が配られた。
秋の好天のもと、子どもたちが一生懸命に取り組んで、それを親が写真や動画に撮る。
そんな様子を目にするだけで幸せな気分になれ、思い出すのは自分の息子たちのことで、ここに集まったちびっ子たち同様、ああ懐かしい、うちのチビたちも可愛かった。
彼らを自転車の前と後ろに乗せ街を走った記憶がよみがえり、そのほか、数々の場面が目に浮かび、いろいろ苦労はあったのだろうが、記憶は一点の曇りもなく輝いて、まるで夢のような季節だったと思えた。
なるほど彼らはそのときすでに親孝行を済ませていたのだった。
秋まつりのメインイベントはじゃんけん大会だった。
じゃんけんの勝者にはピザが振る舞われた。
そのピザが本格的なものであるから驚いた。
西宮のピザの名店、なんとラズッカディナポリのピザであり、キッチンカーに本格的な窯が備え付けられ、その場で焼きたてのピザが配られた。
じゃんけん大会は何度も繰り返されたから、たくさんの方にピザが行き渡り、一家庭で3つも4つも手にするといったケースも見られた。
ピザを手に提げ帰る家族はみな一様に幸せそうに見え、かつ子どもたちは引き続き笑顔であったから、なんて素晴らしいイベントなのだろうと感じた。
そして思うのだった。
子どもたちが笑顔になるイベントは貴重で、その笑顔は大人をも幸せにするから、この街のためにも欠かせない。
たくさんの子どもたちに手を振った。
ばいばい、またねと。
来年、また会おう。