KORANIKATARU

子らに語る時々日記

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

重低音でドスが利く

起きろよ。 重低音で響く父の声を浴びる前に、さっさと起き出さなければならない。 そう考えうすらぼんやり寝床でもたついているうち気がついた。 ここは自分の家。 わたしが一家の主であり、重低音発する父と離れて暮らしかれこれ三十年以上になる。 不思議…

この日記はここだけの話

この日記はここだけの話。 ネット上にだけ存在する架空の記録。 周縁部については実在するが、視点を提供するうちの家族については設定含めて絵空事。 だから虚像を真に受けて虚実踏み越えあさっての人物に話しかけるといったことはグランドに野次馬闖入する…

豚が真珠であってこそ

日曜午前、ジムでひと汗流してから家内と合流した。 息子が所望するシューズを難波で選びそのついで衣服諸々を買い求めるが男子の着衣は安上がりなので実に助かる。 昼は寿司、そうわたしが決めてクルマを松寿司へと走らせた。 この日も真夏日。 食べ終えて…

母親の愛情は男親の百倍の百倍

夜、携帯が鳴った。 長男からだった。 お盆休みの予定について彼が話す。 帰省はするが夏は予定が立て込み旅行には同行できない、他の時期ならいつでも行ける、別の機会にしよう。 そんな話に続いて、最近仲良くなったという慶應の友人の話になった。 気前よ…

心落ち着く定番の肌ざわり

京都から南へ下り大和西大寺駅で乗り換える際、小腹が空いていたので駅構内の二条庵の暖簾をくぐろうとした。 そのとき、家内からメールが入った。 夕飯に肉を焼くので間食は控えるように。 後ろ髪を引かれる思いで二条庵に背を向け、わたしは三宮方面のホー…

計画は白紙のまま飲みだけが深まった

家内が職場まで弁当を届けてくれた。 おかずはタンドリーチキン。 ヨーグルトにつけて寝かせ、塩麹につけて寝かせ、パリで買ってきたスパイスで味付けしたのだという。 かなり美味しい。 二男は朝、わたしの倍の量を食べたというが、こうも美味しければ当然…

梅雨も明けていよいよ夏

帰宅すると豪華な食事が用意されていた。 大ぶりの肉が幾枚も焼かれ、うなぎの蒲焼がサイドディッシュの役目を果たす。 糖質制限麺で作った彩り鮮やかなうどんサラダも添えられ、モモにメロンもあるから龍宮城も顔負けといったレベルである。 少し意気消沈気…

何ものにも代えがたいのが、心の平和

たまたま昨日、精神科医の姜昌勲先生と会う機会があり、会うと毎回そうなのだがひととき心に平和が訪れた。 姜先生の口癖は、自分の力に頼るのではなく困ったことがあれば必ず誰かに相談すること。 今朝もその言葉を思い出した。 眠れないような懸案があって…

縁も絶える小理屈の虫酸

夕刻、家内からメールが届いた。 食材を買い込んで荷物が増えた。 送料がもったいないのでトランク2つに詰めて持ち帰る。 ついては、迎えが必要。 送料よりわたしの時給の方が高い。 だからクール宅急便を使って。 こんな小理屈で応じる男子もいるだろうが…

夢見られた日常も霞む月曜の朝

月曜朝、家にはわたし一人。 二男は早朝からおらず、家内は友人と小旅行に出かけて留守。 家内がミーちゃんだとすれば友人はケイちゃん。 二人揃って歌って踊るように仲が良く、離れて暮らすが連絡途絶えることなく年に数回は行動をともにする。 微笑ましく…

嬉しい報せに口数が増えた

保護者会を終えた家内と難波で待ち合わせた。 夕刻、高島屋前には黒山の人だかり。 亀石倫子さんが熱弁を奮っていて、わたしも足を止め聞き入った。 弱い者いじめはもうやめよう選挙。 今回の参院選はわたしにはそう映る。 令和になって、物言わぬ者らに声が…

最高の友人に恵まれる学校

同窓会報の編集業務に伴い連絡事務を行っている。 寄稿文を求め様々なOBとやりとりし伝手を探すが随所で星光愛を感じ、あらためて痛感した。 大阪星光に通うと最高の友人に恵まれる。 よほどのひねくれ者でない限り、老いも若きも例外はない。 もちろん、ど…

女房もたまにはいいこと言う

明石から六甲道を経て芦屋で業務を終えた。 飲み物を携え夕刻帰宅し、シャワーを浴びると夕飯の支度が出来上がっていた。 ジメジメと蒸し暑い日には白のスパークリングが最適。 家内が焼いてくれた各種肉を味わいつつグラスを傾ける。 コロコロとまん丸に焼…

忍び寄る気後れ

仕事で遅くなった。 食事をどこかで済ませて帰ろうと思案しつつ、夕飯はいらない旨、家内にメールした。 即座、家で食べるようにと返信がきた。 遅くに支度させるのが申し訳ないとわたしは思っていた。 が、せっかく準備したのにそれをスルーされる方が申し…

学んで伝えることが先人の責務

ゆうひが丘の総理大臣は、何かあれば会いに行くのさ懐かしい海へと歌っていたが、わたしはこの日、父を訪ねた。 先日、仕事の最終責任者として痛烈なパンチを喰うことがあった。 実際にどつかれた訳ではないが、受けたダメージは似たようなものとしか思えな…

海の日、夫婦で異空間を巡った

注文していた湯呑みを取りに京都を訪れた。 いつにも増して人で混み合っていた。 交差点では団扇が配られ、浴衣姿の方があちこちに溢れ、山鉾の姿が往来に見える。 それではじめてこの日が祇園祭の宵山の日なのだと知った。 錦市場も人で揉みくちゃになるよ…

母として選ばれた、としか思えない

いきなり舞台に立たされてもプロならそこで一芸を披露する。 突然息子の友だちが泊まりに来ても家内にとって朝ご飯を用意するなど朝飯前のことだった。 なにしろ歴戦の料理人。 子に美味しいものを食べさせたい。 それが家内のなか揺らぐことのないプライオ…

誰もいないので一人酒

梅田で家内と昼食を済ませ、クルマを六甲アイランドに向け走らせた。 傘もいらない程度だった小雨が次第強まり、試合が始まるときには本降りとなった。 期末試験の終わった翌日が近畿大会一回戦。 初戦の相手は奈良高校だった。 家内はママ友らと観戦するが…

思えばあっという間のことだった

相手の動きは凄まじいほど速く、手数も桁外れ。 だからゴングが鳴ったばかりの出だしは村田の劣勢と見えた。 が、村田のパンチはこの日も強烈に唸っていた。 まるで鉈や鎌をがつんがつんと振り下ろすかのよう。 相手の動きは見る間に鈍くなった。 1Rでもう…

日記を見れば胸の内が一目瞭然

昨日の昼、長男から電話があり近況を聞いた。 勉強が面白い、というから思ったとおり。 勉強もしたいし留学もしたい。 やりたいことが多すぎて時間がない。 なるほど充実の学生生活。 悩める青春時代を過ごしたわたしとは大違いである。 わたしのボタンの掛…

人生ほど重いパンチはない

業務の全てについて最終的にはわたしに責任がある。 だから思いがけずリングに立たされ、サンドバックみたいに連打を浴びることがある。 人生ほど重いパンチはない。 ロッキーの言葉を思い出しつつ、片膝つきそうになるのをなんとか持ちこたえた。 ともかく…

猫の手の思い出

猫の手も借りたいような状況であったので家内も駆り出し作業した。 夕刻6時過ぎようやく完成をみて家内の運転で帰宅した。 高速を走りつつ出た話題が小さいときの子どもたちのこと。 かつては子らと川の字になって寝ていた。 一緒に寝ようと子らが言うから…

人生おみくじの中の運不運

この歳になってつくづく思う。 例えば、誰に雇われるかで幸不幸が決まる。 良き雇い主と出合うのとそうでない雇い主と出合うのと結果は大違いだが、しかし最初に判別などつき難く、知ったときには後の祭りということになる。 人を人とも思わないような人がま…

あの爆裂の再現

夏間近、晴天の日曜。 地元の33期らと昼からBBQの予定であったが、急遽仕事が入ってわたし一人欠席せざるを得なくなった。 彼らの団欒のなかに交じる自分を想像しつつ机に向かい、家内は家内で芦屋にて開催のトルコマルシェに参加し各種ワインや料理など含め…

感動の一場面

待ち合わせは14:20。 早く着いたので夕陽丘の駅をあがったところで仕事のメール返信などをしていた。 そのとき日傘を差す女性が前を通り過ぎた。 見るからに上品な雰囲気で、大阪星光の生徒の母に違いないとわたしは確信した。 と、その女性が振り返ってこち…

未知の幕がまもなく開く

土曜になると通常はほっと一息というところだが今週は延長戦となった。 ちょっと嵩ある仕事が押し寄せやや身を竦めた月初となり、一丸となって迎え撃ちなんとか山場を乗り越えることができたもののいくつかの作業は残った。 今日の業務は、ひと山越えた後の…

出回る前に既に話がついている

甲州ワインを互いのグラスに注いで夕飯。 出だしは切干大根、そこにセロリや人参など各種野菜が入って酢の風味が食欲をかきたてる。 続いてカツオのたたき。 ねぎとにんにくがたっぷり載って、市場で買った新鮮なカツオだからふわふわ、実に美味しい。 アボ…

くつろぎの時間があってこそ

朝、職場に入るときはそれなりに張り詰める。 例えれば毎日試験を受けるようなもの。 今日もうまく答案を仕上げることができるだろうか。 長年同じことを続けているのに、ほんの僅かであるが緊張感を伴う。 そして蓋を開けてみれば今日も全行程を無事終えて…

バスに乗ると街が見違える

待ち合わせは17:55西宮北口駅着の普通電車。 わたしは自宅から歩いて向かった。 前線通過後、寒気が上空に吹き込んだからだろうか、蒸し暑さ和らぎ風が冷涼で心地いい。 まもなく西宮北口駅というところ。 流れる音楽がDark ModelのClose to Infinityとなり…

一日のうち最良の時間

習慣だから朝早くに目が覚める。 コーヒーを飲み新聞に目を通しているうちに6時を回る。 が、電車は次第混み始め8時を越えるまでとても乗れたものではない。 こんな風に朝の2時間を家でのんびり過ごすようになって数カ月は経過するだろうか。 かつては目…