KORANIKATARU

子らに語る時々日記

2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

余白に本心が丸出しとなる

80ページという分量だと薄めの小冊子くらいだろうか。 ペラペラとめくって時間が過ぎ、ずっとスラスラという訳にはいかずいつしかペースは落ちたものの、気づけばすでに50ページ以上はめくり終えた。 残りはせいぜい20ページ程度ということになる。 ペラペラ…

夏が加齢を押し留めた

こまめな水分補給を欠かさず、熱中症に十分ご注意ください。 天気予報からそんなメッセージが聞こえるようになった。 いよいよ夏が到来したのだった。 この季節の変わり目を捉え、家内が言った。 今日は服を買いに行こう。 わたしにとって試着は苦行。 だか…

新しい世界との出会いに胸躍る

次はもっと生活感があって静かな場所がいいのでは。 そうだねと息子も異議なく頷いた。 善は急げ。 来月にも新しい下宿を探そう。 そう決まった。 いまの下宿は長男が一人で決めた。 単に下北沢がいいという理由だけで適当な所で手を打って、だから、部屋の…

どの地点を取っても中身濃厚

外出していた家内が、握りと巻きを手に携えて昼に戻った。 事務所の自室で向かい合って昼にした。 窓から吹き込む風に誘われて、話題は一足早く、夏の旅先の地を巡った。 楽しいことを考えると疲れが癒える。 お腹も満ちて心ウキウキ、実に有意義な昼休みと…

大阪の活気に心を開いた

顧問先での会議を終え、夕刻、職員を伴いルクアに寄った。 たまたまコウハクの列が空いていたので、渡りに船とばかり男二人でそこに並んだ。 まもなく席に案内され、そのときには列が長蛇化していたので、ほんとうにわたしたちはついていた。 仕事をし終えた…

短気は損気、気は長く

帰途、コープに立ち寄った。 レジのおばさんが丁寧に過ぎ、両手を前に揃え深々とお辞儀したから違和感を覚えた。 ノンアルビールを数本買っただけの客にここまでするだろうか。 で、思い当たった。 先日、レジのアルバイト女子を助けるため、難癖をつける女…

善かれが溢れ返っていた

甥っ子がうちにやってくる前夜のこと。 夜中に家内は起き出して、いまは空室の子供部屋にてあれこれ物色し始めた。 わたしも目が覚め、何事かと様子を見ると、子らがかつて手にした読み物などを家内がかき集めているのだった。 きっと何かの役に立つ。 そう…

心と体は別世帯

生きることは結構苦しい。 そんな時代は過ぎ去って、苦もなくさほど楽でもなく、つまりそこそこ楽しい日々を過ごせているように思う。 しかし、仕事という真剣勝負においては、時にあれやこれやと懸念されることが浮かんでは消えずに居座って、神経を摩耗す…

庭仕事のあとでベランダ焼肉

晴天に恵まれることは当初から織り込み済みだった。 青空に誘われどこか遠くへといった気持ちになるが、この日ばかりは踏みとどまらねばならなかった。 裏庭の草木がいつの間にやら無秩序に生い茂り、隣地へとその繁殖域を拡大させようとしていた。 他所様に…

東京にお兄ちゃんが二人

甲子園球場を後にして、タクシーを探しながら甲子園筋を4人で歩いた。 夜11時であるにもかかわらず家内の甥っ子が弾むように歩いて、その元気さがうちの長男、二男の面影に重なった。 昔、二男は塾の帰りにここを走った。 そんな話を甥っ子にすると甥っ子も…

午後11時、球場を後にした

タイガース戦のチケットを4枚いただいた。 コロナの影響もあって最近会うことのなかった義弟とその息子くんを誘った。 うちの家で待ち合わせて、息子くんの宿題が終わったところで出発。 計4人でタクシーに乗り南へと向かい、途中、名店鳥よしに立ち寄って…

時間の波が長大な絵巻となって目に映る

墓参りを終え、父を家まで送った。 その帰途、鶴橋の入船寿司に寄った。 昼時を過ぎても客が絶えない。 行列をかいくぐって注文し、特上二人前をテイクアウトした。 まもなく家内が現れた。 路上の車中。 公衆の面前にて二人並んで寿司に舌鼓を打った。 食後…

その輪の内の内にいるようなもの

もっといろんな高校出身者と交流した方がいいのでは。 家内が二男にそう言った。 集まるメンバーが66期ばかりだと高校時代と変わらない。 せっかく東京に出たのだから、新しく出会った友だちともっと親睦を深めるべきだろう。 そう思ったのだった。 もちろん…

隙あらば前へ前へと進む

活性の度合いが、母と子で驚くほど似通っている。 子らが大きくなって、つくづくそう感じる。 例えばこの日。 家内は午前中にヨガに出かけ、本町あたりで食材を買い求め、帰宅した。 洗濯やら掃除など、あれこれ家事に勤しみ、張り切り過ぎたせいかカラダに…

この日も食の幸福を享受した

月曜日の朝、いい感じで目が覚めた。 さあ、頑張って仕事しよう。 颯爽と家を出た。 息子らの勧めがあってAirPodsを上位版に買い換えてあった。 封を開けて耳に差し、駅へと歩きノイズキャンセリングの威力を実感した。 自らの世界に心地よく没入し、思った…

ああ、家がいちばん

ホテルをチェックアウトし、自転車に乗って街へ出た。 いつもと同じ。 家内が前を走りわたしが続く。 涼風に木々がそよいで、街は日曜朝のやすらぎのなかにあった。 神宮外苑から代々木公園を経る。 至るところ新緑がたわわ茂って、森のなかを進むのと変わら…

四人で一個

朝8時過ぎ、ホテルを出た。 まだ雨が降り続いていた。 東急線の駒沢大学駅で降りるつもりが電車は三軒茶屋を出たあと目的の駅を通り過ぎ、ずんずん進み二子玉川で停車した。 大和路快速は久宝寺を出たあと王寺まで行ってしまう。 近鉄大阪線の急行は布施の…

ひさびさ女房と再会

家からタクシーで伊丹まで30分もかからない。 離陸して羽田に着陸するまで40分で、京急と山手線を使えばそこから渋谷まで半時間あまり。 このようにして家内のもとにたどり着き、昼にホテル下でとびきり美味しいパエリアを食べた。 買い物するという家内と途…

どんな一日だって特別な日

フォーシーズンズ前から長男を伴いタクシーに乗った。 運転手が気さくな人でいろいろと話してくれる。 東京は緑が多い。 桜もあちこちにあって、隠れた名所が幾つもある。 それで家内が言った。 では、来年の春、ぜひ案内してください。 運転手のアイバさん…

よほどこちらの方がドラマに思える

家から新大阪まで30分もかからない。 そして、流行りのドラマでも観ているうち、あっという間に東京に到着する。 大阪駅で環状線に乗り換えて、天王寺に行くより手軽、と言えるかもしれない。 だから、夕に思い立てば、朝に家内の姿は東京の地へと至る。 こ…

並外れた熱量の面々

ノンアルで夕飯を済ませ、家で静かに過ごしていた。 そろそろ寝床に入ろうと思ったとき、電話が鳴った。 何かトラブルか。 胸騒ぎを覚えつつ電話を取った。 カネちゃんからだった。 いま近くにいるのだという。 ジーンズにパーカーを羽織って駅前に出た。 場…

もはや自由で、東京は目と鼻の先

八尾の実家まで花を届ける。 家内がそう言うからわたしは助手席に乗った。 途中、地元の神社で揃って手を合わせ、そのまま家内の運転で大阪市内へと向かった。 家内の話が楽しいのでずっと乗っていたいと思うがまもなくクルマは事務所前に到着した。 クルマ…

母の日、二人席にて冷麺を食べた

三日間連続でハードなヨガを受け、家内は草臥れ果てていた。 この日曜は家でゆっくり過ごすという。 だから武庫川を走り終えた後、わたしはひとりで家を出た。 目的もなくふらりと電車に乗って、母の日であるから母と一緒に食事しようと思い立った。 かつて…

この平凡の手触りに確かなものを感じる

ラグビーをやらせてくれてありがとう。 かねてから長男はそう言っていたが先日、二男もそう言った。 ラグビーを通じ学んだ何か重要なものについて、青年となって改めて感じるものがあったのだろう。 そんな二男の言葉を皮切りに、夫婦でワインを注ぎ合って過…

人生の土日化

連休の谷間であったからこの金曜は休みの予定にしていた。 が、事務所は稼働し、わたしは家で終日業務に追われることになった。 平日であるからどこかで何かが発生するのは致し方のないことだった。 自ずと仕事が生まれ、関係の網目のなか相応の役割から逃れ…

大型連休は瞬く間に過ぎ去った

旅先から戻って毎回思う。 家がいちばん。 風呂も寝床もリビングもどこであっても心安らか過ごせる場所が家と言える。 そして食事も同様。 家がいちばん。 朝、家内がパスタを作ってくれた。 これが実においしい。 そして、ぼちぼち業務も開始した。 しがな…

美味しいものを巡る旅はまだまだ続く

朝の陽を浴び次第その輪郭をくっきりとさせていく富士山を眺めつつ、家内が言った。 今日は自転車を借り、絶景スポットを探そう。 最上階にある風呂に入ってからスタンバイし、朝の9時、自転車を借りてホテルを出た。 道すがら、三島一の名店といわれる「桜…

良き旅は良き思い出とともに刻印される

ミストサウナで汗を流し温泉にたっぷりつかった。 出し惜しみなくシャワーからもあたたかな雨のごとく温泉が降り注いだ。 おかげで全身隅々まで生気に満ちた。 同じく朝風呂を終えた家内と朝食の会場に赴いた。 ビュッフェであればまるで人生を賭けるみたい…

旅に出ても食べてばかり

朝食の後、ひと風呂浴びてから宿を出た。 熱海駅にてバロークス、さばサンド、エビやタコの磯揚げなど調達しこの日も踊り子号に乗り伊豆半島を南へと向かった。 下田に着いてすぐロープウェイで寝姿山にのぼって海を見渡し、来航したペリーの艦隊をそこに重…

見事、疲れは吹き飛んだ

京王プラザを出た正面に新宿郵便局があり、ゆうゆう窓口で荷物を発送してから新宿駅に移動した。 駅ビルの上で簡単に昼を済ませ構内6番線にて汽車を待った。 サフィール踊り子の車内、家内とワインを飲んで旅程について話し合った。 小田原を過ぎると車窓の…