KORANIKATARU

子らに語る時々日記

2024-01-01から1年間の記事一覧

職務を支える暮らしの断片

お酒をやめるといろいろなことが変わる。 時刻は夜の10時。 業務を終え駅へと向かった。 この日は夕飯を食べる時間もなく空腹だった。 それに疲れていた。 一昔前なら絶対どこかで飲んで食べようと店を物色していただろう。 が、わたしは飲み屋に一瞥もくれ…

自民党の若手ホープは、とんでもなく凄い奴

このところ忙しい。 それでアポの合間の時間を活用する機会が増えた。 次の約束まで30分ある。 こういったときは迷わずカフェに入ってパソコンを開く。 細切れの時間であってもあれやこれや結構こなせる。 そうして思い出すのが33期の島田くんのことなのだっ…

春が再来するかはどうかは時の運

帰宅すると家内はジムに出かけて留守だった。 キッチンを見ると料理が作り置いてあった。 食べていいのかどうか。 念のため確認の連絡を入れるが繋がらない。 サウナにでも入っているのだろう。 ジムでゆっくり過ごすため、食事を用意してから出かけた。 そ…

陰に身を置く役得

会議の場に臨んで名刺を交換した。 初顔合わせだった。 名だたる会社の役員級がお相手だったので一瞬たじろいだ。 わたしは早くに組織社会から脱落した。 以降、肩書きも組織の後ろ盾もなく原野を這うようにして生きてきた。 心象としてはもぐりの無国籍者と…

過去へと戻って助走し未来へと跳ぶ

先週は土日も業務でふさがり引き続き仕事に押された。 それで週末に課題が残って、日曜の午前も書類にかかることになった。 昔はいつもそうだったから別に苦ではない。 それどころかデスクに座るとそれがわたしにとって揺るぎない定位置と感じられ心がゆった…

出かけずとも家で十分過ごし良い

書類業務が溜まっていて土曜は家に籠もった。 女房も家で料理を作ったり家事に勤しんだ。 どこかへ出かけずとも家で十分過ごし良い。 夕刻、家内の運転でジムへと向かった。 土曜の夕刻、ジムは空いていた。 夕闇に包まれる時刻、夫婦でゆったり泳ぎ、その時…

肉と記憶と音楽で心身隅々まで満たされた

駅を降り客先へと向かう道中、スポティファイから流れるおすすめ曲に心を奪われた。 画面を確認するとミイナ・オカベのEvery Secondという曲だった。 いい曲がその瞬間、瞬間を特別なものにしてくれる。 何の変哲もない眼前の光景が鮮烈に目に刻まれた。 ま…

50や60などまだ小僧

意識していないとついうっかり自分が55歳であることを忘れてしまう。 ここ最近、定年間際の営業マンたちと一緒に仕事する機会が増えた。 そのハードな仕事ぶりをみて感心し、「もういいお歳なのに」と一瞬思ってその度に思い直す。 さして変わらない。 わた…

ああ済州島は素晴らしい(その3)

済州島滞在も最終日となった。 朝食は運転手キムさんがすすめてくれた人気店でとることにした。 店はホテルから歩いて5分ほどの場所にあった。 雨模様のなか平日の朝の雰囲気を感じつつ夫婦で歩いた。 前日の日曜は満員で席がなかった。 月曜も朝からそれな…

いつまで経っても真面目体質から抜け出せない

「お仕事たいへんそうですね」 そんな労いの言葉をかけられ口から出た言葉は本心だった。 「いろいろあって、いろんな人にも会えてとても楽しくやっています」 実際、そう。 あれこれ目まぐるしく、脳がびゅんびゅん回って実に面白い。 ぼんやり眠たい時間を…

ああ済州島は素晴らしい(その2)

今回の済州島旅行に備え日本語ガイドを頼んであった。 釜山ではイさんにお世話になった。 一度目は夫婦で。 二度目は家族四人で。 息子らもイさんのことが気に入って二泊三日の滞在を通じて打ち解けた。 そのイさんに尋ねたところ、いい人がいるとのこと。 …

たまには不自由になって自由の味を知る

いい感じで冷え込んだ晴天の日曜日。 あいにく仕事が入って朝から晩まで喋って喋って喋りまくって日差しの届かぬ屋内で過ごすことになった。 業務を終えて心地いい冷気の漂う屋外へと出て、この解放感がたまらない。 かつて勤め人だったとき、自由に出歩けず…

週末、物事が適切な場所へと配列し直された

京都に用事があるという家内をクルマで送った。 せっかくの京都である。 南禅寺あたりでお茶して軽めの朝食を共にしてから家内を残し、わたしはひとり京都を後にした。 海へと向かってクルマを走らせ昼過ぎに洲本に到着した。 手近なところで腹ごしらえを済…

ああ済州島は素晴らしい(その1)

昨年の3連休は台北を訪れた。 今年は済州島を行き先に選んだ。 東アジア屈指のリゾートであるから一度は行かねばならない。 そう思って直行便がなかなか取れず先延ばしになっていた。 土曜日の朝、伊丹空港までの道は空いていた。 タクシーですいすい進んで…

疲労はこまめに捨て去って持ち込まない

一日の業務を終えて疲れ果てた。 一昨日は武庫川を走り、昨日はプールで泳いでカラダを癒した。 この日は全身マッサージを受けることにした。 ここ最近通い始めたJR尼崎の店が満杯だったので隣町をしばし彷徨った。 立花駅で行き着いた店が当たりだった。 そ…

何気ない日常が価値の最上位を占める

忙しかったことを除けばなんでもない一日だった。 そしてこの日も同様。 存在しなかった瞬間たちが次々と立ち現れていった。 仕事を終え帰宅するとクタクタだった。 デスクワークでの疲労を除去するには走るのが効き目抜群だが、歩き回るなど重力に抗して蓄…

明暗が織り混ざって疲労が癒える

明から暗へと移り変わる時間帯だからだろう。 明が立ち去った日暮れ時、暗にまだ目が慣れずあたり一帯がより一層暗く感じる。 だから日没後、武庫川へと走りに出ることはなかった。 真っ暗な中、走って危なっかしく爽快である訳がない。 連休で完全リフレッ…

お酒を飲むと暇になる

ほんとうに忙しい。 だからやりたいことがあっても追いつかない。 走りたいし泳ぎたいしマッサージも受けたいし本も読みたいし映画もみたい。 が、まったく足りない。 やりたいことの大半が手つかずのまま、時間があっという間に過ぎ去っていく。 仕事が片付…

夫婦の歴史に刻まれる名場面

夕刻、ホテル前でタクシーを降りた。 朝と昼にたっぷり食べたので夕飯は入らない。 では、先にプールにでも入ろう。 家内の提案に従うことにした。 支度するため部屋へと戻って扉を開け、息を呑んだ。 目に飛び込んできたのは海に浮かぶ無数の漁火だった。 …

最強の世話焼き女房

充実の一日を終え、タクシーに乗ってホテルに戻った。 最後につかまえたタクシーの運転手がご高齢の方だった。 具合でも悪いのだろうか。 信号待ちの際、運転手はハンドルに身を突っ伏すような姿勢になった。 ケンチャナ?と声をかけると運転手は笑顔になっ…

生きれば生きるほど差が開く

業務のあと雑談になった。 仕事の話より時に他愛のない話の方がためになる。 事業主の奥さんが言った。 60歳を過ぎるとあまりにも差が歴然となる。 だから昔のままの付き合いが続くと思わない方がいい。 どうしても顔ぶれに変化が生じる。 勝者総取りとはよ…

そのぶん若い当時は真っ暗だった

ぼやぼやしていると働き口がなくなる。 五十を過ぎ、周囲のママ友らがパート探しなどをし始めた。 勤め人である夫の未来に期待は寄せられない。 役職定年などで収入は減少の一途で定年ともなれば激減を免れない。 「ご主人に代わって奥様が稼ぎ頭にならねば…

人生の最重要時期はこの実線部の先の破線部に到来する

カラダのケアに余念のない家内である。 この日は月一回のヘッドマッサの日だった。 元気のお裾分けだろう。 前夜に続いて家内が耳つぼマッサをしてくれた。 心斎橋でヘッドマッサを受けたあと、家内は新鮮な食材を求め大阪下町の市場へと買い出しに出かけた…

生きる喜びに胸が満ち、寸法まで心なしか大きくなった

ヨーグルトとフルーツといったヘルシーなメニューで朝食を済ませ、朝湯につかってからホテルを出た。 まずは仙巌園へと向かった。 広々とした庭園に薩摩のスケールを感じ、遅まきながら少しは大きくなろうとその寸法に心身を馴染ませた。 家内は薩摩切子に心…

ひとつの旅が次の行き先を切り開いていく

家内が店を選んで電話をかけた。 すでに満杯だと断られたが、それでひるむ家内ではなかった。 向かった先は町を外れた山間の地にあった。 辺鄙とも言える場所なのに満杯なのであるから、美味しいに決まっていた。 店の脇になんとかスペースを見つけクルマを…

他の地の魂に触れ自身を増強させる

鹿児島空港のレンタカー屋でカローラを借り、錦江湾に沿って時計回りでクルマを走らせた。 この一泊二日の予定の骨子は前夜になって決めた。 土曜に霧島温泉に入って、日曜は指宿温泉。 そう予定の柱を据え、宿は中間地点となる市内のシェラトン鹿児島をおさ…

頑丈にも楽しい時間が引き続いている

この土日、業務がないので旅に出た。 なんとはなしに選んだ行き先は鹿児島だった。 一泊二日を思いつきで家内と過ごす。 子育てを終えた夫婦にとってそんな無目的な時間が実に楽しい。 空港へとタクシーで向かう。 車内に流れる音楽の選曲がいい。 それで気…

移動こそ男子の居場所

飲まずともいろいろな情報が得られたからそれなりに楽しめた。 水産関係一筋に携わってきた元商社マンの方がいた。 いまは台湾にてその経験と人脈を活かし事業を営んでいる。 その方がする話が実に面白かった。 商機があればどこへでも出かけ、現地でネット…

あと一杯、もう一杯、宴会は際限なく続いた

年末に向けぽつりぽつりと会食の予定が入り始めた。 この夜は台湾からのお客さんに誘われた。 みな旺盛に飲む。 お酒が共通言語とも言える場であるから飲まないとなれば失語するも同然。 一抹の不安を感じつつ飲みの場にわたしは臨んだ。 当たり前のように全…

内面の待ち受け画面が塗り替えられた

家内の大好物といえば、筆頭にカキオコが挙がる。 牡蠣のシーズンには早かったが、昼食として他に候補になるものなどなにもなかった。 銀波荘を11時にチェックアウトし、日生方面へとクルマを走らせた。 まもなく「タマちゃん」ののぼりが視界に入った。 車…